カミさんが何やらゴソゴソやっている。
何をしているのかと聞くと、「終活 終活」と叫ぶ。
不要な衣類を整理して、断捨離しようというのだ。
彼女が言うには、元気なときにはあれこれ忙しくて、片付ける時間がない。
年を取って、活動的でなくなり時間ができた時には片付ける体力が残っていない。
それらを考え合わせると、今がその時、片付け時だという。
というわけで彼女が見つけてきたのが『片付けで子供を救おう古着ボックス』。
不要な衣類やバッグ、靴などを送ると、それぞれ分類整理して、使えそうなところに送ったり販売したりする。その過程で、発展途上国に仕事が生まれ、収入が発生し、しかもその収益はポリオワクチンに換えて、子どもたちを救うのに役に立つという仕組みだ。
これを始めたのは、かの細川元首相夫人の細川佳代子さん。
「これはいい!!」とカミさんが飛びついたわけだ。
『毎日が発見』という雑誌のショッピングサイトからかんたんに申し込むことができる。
https://www.shop.mainichigahakken.net/lp/furugibox/
2980円で、専用の強化紙袋と佐川急便の着払い伝票、1000円分の買い物割引券が届く。
古着を回収して、難民や発展途上国に役立てようという試みはこれまでもあった。
けれどもこの古着ボックスは、ブランド品なども取り扱い、それぞれの価値に見合った処遇をすることで、より効果をあげようということのようだ。
買ったときはそこそこの値段だったものも、古着屋に持っていくと二束三文と聞く。
実際彼女が実家の片付けをした時、年代物の母親の和服その他を一抱え持っていったら2000円ほどで、がっかりしたことがあった。
ゴミに出すのもお金がかかるご時世だからと、諦めるのも一つだが、ちょっともったいない。
捨てるには惜しいものも、目をつぶって「えいや!!」と捨ててしまうのが断捨離だというイメージでなかなか踏ん切りがつかない人も多いのではないだろうか。
お金にならなくても、どこかで役に立つなら、自分を納得させることが出来ようというものだ。
体型が変わって、着られなくなってしまった、わたしのお気に入りスーツが遠い異国の空のもと、どなたかのお役に立っていると想像するのもロマンチックかもしれない。
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