野に遺賢なし

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コンビニの駐車場に咲く月見草の花

「野に遺賢なし」とは、「すぐれた人物はすべて官について民間に残っていない。人材が集まって正しい政治が行われていることをいう。」のだそうだ。(コトバンクより)

 

「すべて官について」というのは、まあ、昔のことだから活躍の場といえば官吏くらいだからそう言ったのであって、今の時代なら、才能のある人はすべて、その才能を活かせる職業についているというようなことになるだろうか。

 

その言い方でいえば、就職氷河期の10年は、野に遺賢ゴロゴロの状態を作ったのではないだろうか。

意に染まぬ仕事につき、鬱々としていたり、それでも就職できればいい方だったりする。

 

 

そのことを実感するような出来事に遭遇した。

 

障害者支援のボランティアの資格を取るための講座に、びっくりするくらい優秀な人がたくさん集まって来るという話を聞いたのだ。

ボランティアの講座と言っても、出席しておとなしく座っていれば、それだけで資格が得られるというものではない。

制度が変更されてからは、半年に渡る長丁場で、出欠も厳しい。

更に資格試験は、合格率2割という難しさ。

とてもやっていられないわ、と見向きもされないのではないかと危惧されたが、蓋を開けてみると、前述したような状況になった。

 

ここからは私の想像だが、野にある遺賢としては、まず難しい試験で自分の能力を正当に評価されることに意義を見出したのではないか。

また、資格を取ってからも、厳しい現場で能力を発揮し、正当に評価されることは、現在の満たされない思いを補ってくれるものなのかも知れない。

 

就職氷河期の犠牲になった人材を救おうという動きもあると聞く。

 

どういうふうになっていくのか注視したい。


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今時、中学生吹奏楽事情

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中学生になる孫の吹奏楽部の、県大会のコンクールに行ってきた。

 

実は50年以上も前、私も高校生の時にブラスバンド部に所属していた。

当時、中学にはブラスバンド部はなかった。

高校に入って初めて楽器を手にしてうれしかったが、田舎の高校ブラスバンド部には指導者はおらず、学生指揮者が見よう見まねで指揮をしていた。

部員は1年から3年まで15人ほどだった。

 

今の中学生のコンクールを見ていると大半が50人~70人の大編成バンドで迫力も演奏技術も格段に向上していた。

 

それでも私たちのブラスバンド部も入学式や卒業式、運動会などの学校行事とともに、地域活動にもなくてはならない田舎の楽団だった。

地元の国会議員が大臣になったときの凱旋パレードでは、オープンカーの先頭に駆り出されて町内を一周した。

今なら大変な問題になるだろうけれど、誠に牧歌的な「寅さん」的昭和の映像だ。

 

さて、現代の中学コンクール。

 

県大会の入場料は1200円だ。

昨年の中国大会は午前の部と午後の部に分かれて、各々1500円だったように記憶している。

夏の高校野球(甲子園)選手権大会が特別自由席2,800円、アルプス席800円、外野自由席500円と比べて高すぎるような気がした。

特に、吹奏楽部のコンクールの場合、我が子、我が孫の顔を見ることが第一で、大体子や孫の出演が終わればそれで退散するのが大方の家族の風景なのだ。

中学の大会の入場料がこんなに高くていいのかな、誰も何も言わないのかなと思った。

 

そして出場校の順番だけを書いた簡単なプログラムが300円もする。

もちろん演奏校を指定したCDやDVDの販売などあの手、この手で商売上手だ。

学校行事の一環にしては少しやりすぎの感がするが私だけの感想だろうかと思った。

 

今の時代、小学生のブラスバンド部も盛んだ。

中学に進学して引き続きブラスバンド部に入ると、トランペットやフルート、クラリネット、サックスぐらいは、ほとんど自分の楽器を購入するという。

それも数十万円クラスのものだという。

 

また、うまくなるために個人レッスンに通う子もいる。

普通のサラリーマン世帯で簡単にできるクラブ活動ではないようだ。

吹奏楽の分野も野球などのスポーツと同じ状況になってきているようで、才能豊かな子には有名高校からスカウトの手が伸びており、入学金や授業料を免除されて入学できるという。

 

今岡山の私立高校は、吹奏楽部や野球部の活躍を経営戦略の中核に据えて生き残りをかけている。

中学生へのスカウトが進むはずだ。

 

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オルゴポットと切手の関係

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オルゴポット



写真のオルゴポットは、カミさんが特に気に入って購入したものだ。

どこがいいのかと聞くと、

 

1 まず、見た目。

今まではよく見かける花柄のポットを使っていた。

無人になった彼女の実家から持ってきたもので、私は何とも思わなかったが、彼女は嫌で仕方がなかったらしい。花柄が、野暮ったくてうるさいという。

私にはそのあたりのことはわからない。

 

2 次に、レバーを押して湯を出す機能。

軽く湯が出てとてもいいという。

これは目新しいものだが、今まで湯が出にくいと感じたこともなかったのでへーえという感じだった。

ただ、細いレバーをテコの原理で押すので、軽いのかも知れないが、それだけレバーに力がかかり、壊れやすいのではないかと危惧したがそのことは言わなかった。

 

3 そして、蓋が取り外しやすく残った湯が捨てやすいところも気に入ったとか。

 

まあ、色々理由をつけてはいるが、新しい物好きのカミさんが、飛びついたので私は静観していた。

ネットでの評判も上々だった。

 

ただ、このレバーを押す形は、ちょっと目を引くらしく、遊びに来た孫娘や姪たちが注目して、かっこいいねと話題にした。

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折れたレバー

二年ほど使った頃、案の定というか、レバーが折れてしまった。

 

オルゴという会社は知らなかったが、ポットの製造では定評のある企業らしい。

ホームページで探したが、交換部品の案内などはなかった。

 

保証期間は過ぎていたが、なんとか修理できないかメールで問い合わせた。

返事はすぐに来た。

 

修理はできないが、蓋のみの販売をしている。

そして値段は送料込み2120円、これを郵便切手で送るようにとのことだった。

郵便切手で?と思ったが、買いためていた記念切手を整理し始めていたので、大変好都合だった。

早速用意して送ったところ、折返し、蓋が届いた。

問い合わせに対する返信と言い、商品の手配と言い、大変迅速で気に入った。

 

送金にあたって確認したいこととして、故障の原因を尋ねたが、納得の行くような答えは得られなかった。

また、蓋のみ販売していることをホームページに載せればいいのにとも思ったが、これも蓋のレバーが壊れることがあるという情報を喧伝するようで、メーカーとしてはあまりしたくないことかな、仕方がないなと、物分りの良い消費者は納得した。

 

 

それにしても、直接メーカーに問い合わせてみてよかった。

また蓋が壊れるかも知れないが、2120円なら諦めもつく。

ネット上であれこれ評定したり、他人の評価にばかりたよらないで、自分で確認することの大切さを思った。

 

これにて一件落着だが、切手で送金というのが、疑問として残った。

あの切手はどうなったのだろう。

蓋の送料に使うのだろうかと思ったが、送られて来たのはヤマト運輸だった。

 

あれこれ取り混ぜて送った2120円分の記念切手。

あるいは担当者に切手マニアがいて、蓋の注文に応じて送られてきた記念切手を眺めながら、悦に入っている図などを想像している。

 

 

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プランターの夏野菜

今年のプランターの夏野菜、なかなか出来がいい。

 

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プランター栽培のピーマン

一番実ったのはピーマンだ。

二株植えたけれど自家消費には十分の実りだ。

当然、地植えのようには大きくはない。

せいぜい地植えの2 /3の大きさだけれど、柔らくてくせがなく大変おいしい。

 

二つ目はししとう

ピーマンと同じような種類だから気候的によくできたのかも知れないけれど、これもくせのない、柔らかで上品な味わいだ。

焼肉で一緒に焼くと孫もよく食べるようになった。

 

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プランター栽培の小玉スイカ

三つ目は小玉スイカ

最初の着果は5月中旬だった。

着果から60日目位で収穫したから7月中旬に収穫した。結構甘みが強く美味しかった。

 

その後の着果は遅れて、8月に入ってから2個、3個、4個と着果しソフトボール大になってきた。

8月中、下旬には収穫できるだろう。

 

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島オクラ

 そして、もう一つ上げるとオクラだ。

今年は初めて沖縄産の島オクラを植えてみた。

丸くて細く長い。スマートな体型をしている。

食感は柔らかく、みずみずしい。上品さがある。

温暖化の影響はこんなところにも出ている。

 

これからは自家産夏野菜の一つに加えよう。

 

プランター栽培は何といっても水やりをたっぷりやることだ。

そして、追肥を怠らないこと。

野菜は素直で正直だ。

 

思いやりの栽培こころが大事だと思う。

追肥に化成肥料をやって行くと土が硬くなる。

プランターの土も硬くなっている。

土を少し掘り返し、バーク堆肥などを入れて施肥を行うなどこまめな管理が必要だ。

 

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苦いからこそゴーヤ

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長いゴーヤとあばしゴーヤ。

 

 

夏が年々暑くなり、ゴーヤにとってはおあつらえ向きだ。

 

ゴーヤは人により好き嫌いの分かれる野菜だ。

苦いのが嫌いだから、絶対に食べたくないという人も多い。

一方 健康のために苦いのを辛抱して食べると言う人もいる。

 

私は苦いものや酸っぱいものが大好きだから、ゴーヤの苦味は気にならない。

いや、苦くなければ美味しくないとさえ思う。

しかし、苦いのが嫌だという人のほうが多いのだろう、年々苦くないことを売りにしたゴーヤの苗が増えたように思う。

 

昔ながらの細長く、黒味を帯びたいかにも苦そうなゴーヤではなく「あばしゴーヤ」と称する、やや丸みを帯びた、苦味の少ないことを謳い文句にしたゴーヤの苗が主流だ。

苦味の強い、昔ながらの苗を見つけるのに苦労するほどだ。

 

それでも今年は長ゴーヤがなんとか手に入った。

これでゴーヤジュースを作って飲むと、苦くていかにも体に良いという気がしてくる。

 

そして苦味に関して、最近気づいたことがある。

大きく育ったゴーヤより、若どりのゴーヤのほうが苦いということだ。

普通に考えると、若いほうが苦味も少ないように思うのだが、なぜだろう。

間違って早く取りすぎたゴーヤでジュースを作ると、抜群に苦い。

 

ゴーヤ1本に含まれる苦味の量は一定で、大きくなると苦味が薄まってしまうのだという説を聞いたことがあるがどうなのだろう。

 

調べていたら、若いゴーヤは、まだ実が熟していないうちに鳥などに食べられないように実を苦く保っているという説に出会った

こちらの方が信憑性があるように思われる。

 

 

 

ともあれ、苦味の少ないあばしゴーヤが主流になっても、私の好きな長ゴーヤが市場から追い払われてしまわないように願うのみだ。

 

 

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岡山から出た!スマイリング・シンデレラ

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暑さに負けず咲き続ける日日草。何となく微笑んでいるような、、、。

全英女子オープンで日本人、それも岡山市出身の渋野日向子が優勝した。

日本人選手として樋口久子以来、42年ぶりのメジャー制覇だという。

本当にびっくりした。

 

メジャーから一番遠いところにあるのが岡山というところだと思っていた。

 

女子マラソン有森裕子バルセロナ五輪で銀メダルだった。

古いところでは人見絹江がアムステルダムオリンピック陸上800m で取ったのも銀メダルだった。

 

夏の甲子園大会でも瀬戸内海沿岸の府県で優勝していないのは岡山県だけだと揶揄されている。

明日、甲子園では優勝5回を誇る広島商業高校岡山学芸館高校の隣県対決がある。

渋野日向子効果は出るか。笑顔と度胸で勝負してもらいたいものだ。

 

こう言いながら、岡山県民の県民性として、評論家の大宅壮一は「岡山県は日本のユダヤである」という言葉を残した。

ユダヤ商法のような金儲け主義ということなのか。

 

だが、これは偏見である。

優しい言葉をかけたり、おもてなしの気持ちを伝えたり、愛想を振りまいたりというようなことが苦手なのだ。

 

また岡山県が昭和60年から提唱した「燃えろ岡山・県民運動」は燃えない県民性がための県民行動を促すキャンペーン運動だったが、結局燃えることなく終わったような気がする。

岡山県民は一致団結することが苦手だ。

郷土自慢ができない。

 

でも、日本初の孤児院の創設とか民生委員や愛育委員発祥の地とか、医療・福祉施設の充実とか誇るべき点も数々あることを県民は愛情をもって発信しなければならないと思う。

渋野日向子のファンサービスや笑顔を見習うべきだ。

 

渋野日向子を始めて見たのは今年のサロンパスカップだった。

笑顔と度胸の良さが印象に残った。

この大会で優勝して初めて岡山市出身ということを知った。

 

スマイリングシンデレラ・渋野日向子はこれまでとは違う新しい時代の岡山県人の登場である。

 

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昼下がりの銀行で。

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白い木槿の花

その日、昼下がりの銀行はなんとなくざわついた雰囲気だった。

ドアを押したとたんに、私はその原因を知った。

 

三歳くらいの男の子を連れ、まだ首も座らないような赤ん坊を抱いた若い母親が書類を書いている。今日中に提出しなければならない書類なのだろうか、一生懸命に書いている。

しかし、こういうときに子供は得てしてぐずりがちなものだ。

少し眠くなったのもあるのだろう、男の子が母親に「抱っこして」とねだり始めた。

母親はすでに赤ん坊を抱いているし、片方の手では書類を書いているから、上の男の子を抱く余裕はない。

 

「お兄ちゃんいい子だから少しだけ待ってね。いい子しているとすぐに終わるから。」

男の子は「ダメ、早く抱っこ」と大泣きを始めた。

 

「お客様係「」の腕章をつけた男性行員が脇のドアから現れて、

「坊や、おじちゃんと待っていようね。ほら、おもちゃもあるよ、一緒に遊ぼう」とあやし始めたが、男の子は「ダメ、ママ抱っこ」と譲らない。

 

見かねた老婦人が、「坊やおばあちゃんが抱っこしてあげよう。お兄ちゃんなんだからいい子で待てるよね。」と近づいたが、男の子の泣き声は大きくなるばかりだ。

「いや、ママ、抱っこ抱っこ」と、銀行の待合室中に響き渡る。

 

居合わせた人たちは、気の毒に思い何とかしてあげたいが良い知恵がうかばない」。

そろそろうんざりした空気が漂い始めていた。

 

 

その時、一人の中年の女性が母親に近づき、二言三言話しかけた。

母親は一瞬躊躇した様子だったが、観念したのか、赤ん坊を女性に渡した。

そして、今まで赤ん坊を抱いていた手で、男の子を抱き上げた。

 

魔法にかかったかのように男の子は泣き止んだ。

赤ん坊は母親の手を離れても、すやすや眠ったままだ。

 

私はその女性の機転に感心した。

子育ての経験がそうさせたのだろう。

弟妹が生まれたときの、上の子の複雑な心理をわかっていたのだ。

赤ん坊に母親を取られたような、寂しい気持ちを。

 

程なく母親は書類の記入を終わり、女性から赤ん坊を受け取ると、何度もお礼を言い、「皆様お騒がせしてすみませんでした」と丁寧にお辞儀をして銀行を後にした。

男の子はちょっと抱っこしてもらったことで気が済んだのか、おとなしく母親に手をひかれて従って行った。

 

銀行中にホッとした空気が流れ、何事もなかったかのような静寂が戻った。

 

 

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