退職老人はサンデー毎日 ネット麻雀を楽しむ


昭和時代、昭和40年代を大学生で過ごした世代にとって、麻雀を知らずに過ごした学生は少なかったのではないか。

そして、社会人になって、土曜は半ドン、いわゆる勤務が午前中で終わると、雀荘に直行し、昼飯を食べながら麻雀に励んだ。

賭けマージャンで借金を重ねて、退職を余儀なくされた同輩もいた。

私の麻雀は粘りと根性がなく、度胸もなく、同僚とのお金のやり取りが特に性にあわずに遠ざかって行った。

 

麻雀自体も週休二日制が導入されるとともにサラリーマンの世界では忘れられていったように思う。

あれほど、たくさんあった雀荘も街から姿を消したのだった。

多分、今では学生生活の中からも麻雀は消えてしまったのではないかと思う。

調べてみると雀荘数は1978年全国で36173店あったが、2021年には7321店と1/5に激減している。

麻雀に限らず、室内ゲームの囲碁や将棋、パチンコなどの遊戯人口は軒並み減少している。

そう言えば、職場の昼休みは将棋と囲碁の時間だったが、振り返ってみれば昭和が終わり平成に入り昼休みの消灯運動が始まり急速に、室内ゲームが消滅していったように思う。

あやめだろうか



ただ将棋と囲碁の世界はプロになるための道筋は確立しており、将棋のプロ4段になると給料がでるし対局料やタイトル戦での賞金などがある。

囲碁は初段になるとプロになり対局料や賞金があるが、将棋のような基本給はないようだ。

将棋の藤井聡太名人は若干21歳で、将棋界の8つのタイトル全部を独占し頂点に立ち、一大、藤井ブームを巻き起こしているのだ。

一方で、麻雀の世界は100%実力の世界とは言い難く、運が左右することが多く、プロに混じっての試合で素人の強豪が勝つことも珍しくない。

その意味では、将棋や囲碁のような世界を築くことは難しいのだろうと思う。

 

しかし、だからと言って、すたれてしまわない魅力が麻雀にはある。

私が利用しているスカパーの番組表を見ると、麻雀番組の何と多いことかとびっくりする。

フジテレビ系列フジテレビONEでは「われめDEポン24時間スペシャル」や「麻雀最極決定戦!サバイバルバトル極雀」、テレ朝2では「麻雀最強戦」、MONDOTVでは「麻雀プロリーグモンド杯」等々10指に余る麻雀番組が放映中だ。

毎年おなじみのツツジも咲いた



麻雀人口が減少している中、誰が見るのかと思いきや、老若を問わず、ネット麻雀が盛んで、見る麻雀、いわゆるスポーツ鑑賞と同じように高度な麻雀テクニックを鑑賞するファンが増えているということのようだ。

 

また、60歳以上が参加する高齢者の全国健康福祉祭(ねんりんピック)ではスポーツ大会のほかに福祉・生きがい関連イベントとして、囲碁や将棋、麻雀などの文化交流大会もある。

各都道府県での予選を経て、大会に参加することになっている。

さらに多くの高齢者センターや高齢者施設でも健康マージャンが開催されており、高齢者の交流や脳力活性化ゲームとしての評価が高まりつつあるようだ。

 

こうした中で、私も一日、2ゲーム程度、ネット麻雀をする。

4人麻雀というアプリを使っている。

戦国時代の武将3人を相手に選んでゲーム開始だ。

麻雀は中国由来のゲームであり、麻雀用語がとっつきにくいけれど、ゲーム自体はそれほど難しくない。

すぐに覚えてしまう。

だから、老若男女も気軽にできるのだ。

セキチクかな?



ただ、人間同士が様々な考えで勝負しているのとは違って、明らかにゲーム作成者の意図の中でやらされている感を意識することが度々ある。

まるでゲームを見通して配牌や勝たせ方の方程式が組まれているような感じがぬぐえないのだ。

ただ、こうした癖を見抜くとあまり負けることはなくて、3人を相手に数十試合をするとほとんどトップで終わる。

勝ちすぎて面白くないかと言えばそうではない。

やはり、勝てるということは老人を満足させてくれる。

退職老人のささやかな楽しみとなっている。

 

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