オレオレ詐欺、還付金詐欺、サポート詐欺等々、高齢者の周りにはいろんな詐欺まがいの事象が出来しているが、幸運にもこれまで私は無傷で過ごしてきた。
ところが先日、遭遇した。
カミさんが預金通帳に見知らぬ引き落としの記載があると声をあげた。
引き落としは昨年10月からと12月から、二口分が6月まで続いていた。
10月に家電量販店で値下げしたLenovoのタブレットを買った。
その設定に取りかかったが、うまくできないので、Lenovo相談サポートサイトにメールした。
そのサイトがJUST・Aで有料で500円とあった。
まあ仕方ないかと同意した。
アカウントとパスワードがうまくいかないと伝えると、リモート診断して処理するのでさらに、3180円かかると言う。
商品を購入して初期設定の相談であり専門家が聞いたらすぐにわかることではないかと苦情を言うと、担当者は所用ができたので担当者が変わりますと言ってきた。
新たな担当者が出てこないまま、相談を打ち切った。
それで、一人で試行錯誤を繰り返し、偶然グーグルのアカウントとパスワードを入れたところ、タブレットは動き出した。
今でも確信は持てないけれど、すべてのパソコンやタブレット類はグーグルやマイクロソフトの基本ソフトを使っているので、グーグルのアカウントやパスワードを入れることによって、動き出すということなのだと理解して、この件は私の中では解決したのだった。
もう一つ12月の件は、パソコンの電源を入れて画面が出てくるが、その画面はフリーズしていて、どのボタンを押しても、全く動かない状態に陥った。
放っておいて少し時間がたったら動きだすこともあったし、そういうときの対処法も検索すると様々な解決方法が示されていた。
当分、その場しのぎでやっていたが、うまくいくときもあれば、まったくテコでも動かないときもあって、いろいろ検索しているとまたしても出てきたのが、JUST・Aだった。
お試し500円とあり、まあ500円なら相談してみるかと、結局今回もひっかかったのだった。
要するに、お試し500円は、何の解決策も提案せず、定額制を契約させるための釣り餌だったのだと今になって気が付いた。
ということで何ら相談らしい相談には進まず、今回も500円で打ち切った。
と当方は思っていた。
ところが、この2件とも、お試し500円をとった上に、会員に登録されて、月4500円×2口分=9000円を徴収されていたのだった。
すでにクレジットカード番号や個人情報を入手しているので、会員登録手続きを勝手にできるということだ。
JUST・Aの情報についても2度にわたって確かめもせず、このところクレカの引き落とし確認も怠っていたのだ。
この世知辛い世の中を呑気に生きていることをまずは反省しないといけないのだと、夫婦ともども頭を垂れたのだった。
しかし、一方で、このような商法がまかり通っていいのかという思いを強くして消費生活センターに電話してみた。
経緯を説明し、お試し相談と言いながら、本人としては会員として登録申し込みの手続きをした覚えがないにもかかわらず一方的に会員に登録されて、会費をとられ続けていること、その上に2度のお試し相談で二口の会員会費を徴収され続けていることを伝えた。
センター担当者からは、とりあえず利用規約を読んで見てから、連絡するとのことだった。
消費生活センターから、返事があった。
担当者から、JUST・Aの利用規約によると、ユーザーアカウントは一つに限ると規定されているので、二口の会費をとられているということであれば、そこの確認をする必要があるということだった。
そこで、遅まきながら私もJUST・Aの利用規約読んでみた。
JUST・Aの利用規約によれば、
8.ユーザーアカウント ‥‥本サイトで作成できるアカウントは一つに限られます。と規定されていた。
また、10.サービスの停止または解約の項では、ユーザーは自己の裁量で使用するサービスやアカウントをいつでも解約できます。‥‥弊社が契約上の重大な違反を犯したことによりサービスが解約されるなど、適用される法律によって強制される場合を除き、料金は返金されません。
13.リリース 定額引き落としでは複数の質問に関するサイトアクセスベネフィットに対し、自動更新で月または年単位で定額をお支払いいただきます。‥‥定額支払期間の終了時に、定額支払ユーザープールに残っている定額支払料金は本サイトのアクセスベネフィット用の補償金として全額がJUST・Aに支払われます。
定額支払料金のお支払日から30日間以内に、定額支払料金の返金を要求することができます。
20.賠償 ユーザーは、JUST・A、その親会社、子会社、系列会社、役員、幹部、従業員および相続者に対して、本サイトの使用に起因するクレーム、損失、損害、または経費のすべて(弁護士費用を含む)を補償し、何らの損害も与えないことに同意するものとします。
JUST・Aの利用規約を読んでみると、この会社のいい加減な、無責任性が明白であることがわかるけれど、まあ後の祭りだわなと自覚しながら、解約を通知するとともに2点について質問した。
解約については、まったく抵抗もなく受け入れられた。
そして、アカウントは一つに限ると規約に明記されているにもかかわらず、二口の会費がとられていると指摘すると、すぐに、パソコンのアカウントとさらに、スマホのアカウントの番号を伝えられた。
いわゆる同一人物の違うデバイスからのお試しと会員登録に誘導されていたことが分かった。
こうした中、JUST・Aはすべてにおいて、登録者のウエブ管理をしながら手続きを進めており、このような事態は瞬時にわかっていたはずなのではないかと指摘したが、それには答えず、解約の申し出があり、定額支払料金の最終支払日から30日以内は返金できるので、6月分の二口分、9000円の返金をします。
と窓口担当者は躊躇なく、返金メールを送ってきた。
恐らく、このような事例が多発しており、解約の申し出があれば、ユーザー相手には、反論をしない、激論をしない、とにかく速やかに解約処理を行い、当該月(最終会費収入済み月)に利用がなければ即座に返金するというマニュアルができているのだと想像した。
担当者は「これで解約手続きが完了いたしました。何かご意見がありましたら」と聞いた。
私は「同一人物が別のアカウントを使って問い合わせていることはすぐにわかったはずだ。
なぜ、もっと親切丁寧にできないのか。
こんなビジネスは長続きしないと思うよ」と捨て台詞を残して電話を切った。
相手は「ありがとうございました」とマニュアル通りの言葉を返した。
結局、何も利用しないのに2口分64,000円支払った。
高齢者にとって高い授業料となった。
それにしても、お試し利用500円が、そのまま正式会員登録に進んでいたとは全く考えもしなかった。
お試し利用500円という言葉が出てきた段階で、ネットでJUST・Aを検索したらすぐにいかがわしいと分かったのだ。
油断大敵です。
少しでもお役に立てれば幸いです。
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