不倫の行方、見て見ぬふりをするのが賢明だ

f:id:inoko2019:20201205184355j:plain

ガザニアだろうか、白い花が咲いていた

働くということから完全撤退し、年金生活に入り日々の習慣となってどっぷりつかったのはワイドショーの視聴である。

 

羽鳥慎一モーニングショー、恵俊彰のひるおびが終わると続いてMC石井亮次のごごスマ、その他にも宮根誠司情報ライブミヤネ屋坂上忍バイキングMOREなどとても見切れるものではないが、特に羽鳥慎一恵俊彰の番組は毎日のように見ている。

 

その時々の話題には、特定の評論家がいて、朝鮮半島問題には辺真一トランプ大統領には中林美恵子コロナウイルスには岡田晴恵、内閣の問題には田崎史郎などそれぞれの分野での売れっ子が控えて問題が起これば起こるほど彼らの稼ぎは大きくなるのだなあと、テレビを見ながらゲスな想像をしている。

 

ただ、芸能人の不倫騒動には特定の専門家はいないみたいだ。

いわゆる芸能リポーターや法的整理をする弁護士などが顔をそろえるだけでは、不倫については役不足というか、実体験を通じた説明を加えるだけの経験者など今の時代にはなかなか存在しないのだろうと思う。

 

最近では、東出昌大、宮崎謙介、渡部建近藤真彦などが登場した。   

東出昌大は女優唐田えりかとの不倫騒動の結果、今年8月1日に杏との離婚を発表した。

 

衆議院議員の宮崎謙介・金子恵美夫妻は妻金子恵美がまたも不倫の夫を再び許して離婚には至らないようだが、法的措置は検討するという。

この法的措置とは夫に対してというより、夫の不倫相手のことだろうかと想像する。

 

アンジャッシュ」の渡部建は不倫騒動の謝罪会見を12月3日に開いたが、離婚には至らないのだろう。

 

近藤真彦の場合は5年もの不倫関係が表面化したが、いわゆる大人の関係、でもマッチは無期限の活動自粛をしなければならなくなったようだ。

今のところ、この夫婦の離婚話は聞こえてこない。

 

不倫の行方は様々だ。

 

芸能人などの不倫問題には野次馬の心境になって、一般人はその行方に関心を向ける。だから、視聴率稼ぎのマスコミが声高に取り上げるのだろう。

ただ、一般社会での場合、例えば隣近所で、このような問題が発生した場合は、私の知る限りでは皆さん、知ってはいるのだけど噂話もしない、冷静に推移を見守っていて、そのうち事実を容認している。

これは地域に共に住むものの自然と身についた知恵ではなかろうかと思う。

 

先日、朝日新聞にオピニオン&フォーラム「不倫バッシングなぜ」が載った。

「70過ぎの退職老人がなぜ関心を示す。お前も好きよのう」と言われるかもしれないが、有名な大岡越前守の母親の話もあるではないか。

 

江戸時代、大岡越前守が、不貞を働いた男女の取り調べで、女性からの誘いに乗ってしまったという男の釈明に納得がいかず、自分の母に、女性はいくつまで性行為が可能かを聞いた。母は黙って火鉢の灰をいじって「灰になるまで」と伝えたという。

ただ、年をとってもそちらのエネルギーが異常に高い人がいる一方、衰えていく人もたくさんいるので、大岡越前守のお母さんの場合は別格のような気がしないでもない。

 

f:id:inoko2019:20201205184538j:plain

シュウメイギクももう終わり

 

ところで、その朝日新聞の記事には瀬地山東大教授(男性)他2氏の意見が寄せられていた。

その記事の冒頭に「婚外性交渉は道徳的に許されるか?」(瀬地山角教授作製)という質問への調査結果が出ていた。

調査はフランス、ドイツ、日本、アメリカ、韓国の5か国の人が対象だった。

 

(道徳的に許される)フランス12%、ドイツ11%、日本12%、アメリカ4%、韓国8%

 

(道徳的に許されない)フランス47%、ドイツ60%、日本69%、アメリカ84%、韓国81%とあった。

 

「道徳的に許される」と考える人が日本人はフランス人と同列のトップであること、そしてアメリカ人が最下位なのだ。

 

また「道徳的に許されない」と考える人のトップがアメリカ人だった。

これにはびっくり仰天だった。

アメリカ人が一番敬虔な性の道徳観の持ち主であることに驚いたのだ。

 

クリントン大統領やトランプ大統領のことを思い出すと、この調査結果が信じられなくなるのは私だけではないだろう。

 

ただ、日本人の性に関する道徳観の自由度が高いのは一般人の不倫問題について、割合おおらかであることや、他国のような強い信仰心が薄いことも原因しているように思う。

 

また、芸能人など有名人の不倫や浮気話は一般の日常生活とは別の世界の話として興味本位に関心を示しているような気がするし、それは芸能人の皆さんには気の毒だけれども、日本社会の健全度を示しているような気がするのだ。

 

そう言えば、古くは源氏物語で語られる自由奔放な男女の関係などは、おおらかの極地ではないか。

f:id:inoko2019:20201205184907j:plain

タカサゴフヨウが可憐に名残の花を


 

この紙面の中で、ライターの亀山早苗氏は「それでも恋に落ちるもの」という表題で、「不倫関係が露見したとき、当事者を責めていいのは配偶者だけです。

…中略…。

パートナー関係は愛情がなくなれば別れるのが自然なはず。

30歳で結婚して90歳まで生きるとしたら、60年間たった一人の異性としか関係を持てない。

それは人として不自然なのでは?現行の結婚制度ではなく、愛情のみを軸としたもう少し緩いパートナー制度ができれば、世間の『既婚者の恋愛』への視線は少し変わるかもしれません。」と書いていた。

 

確かに人間の性は本能ともいえるものであり、もう少しゆとりというか自由度というかそんなものがあってもいいのではないかと思う一方、亀山氏のおっしゃるようなところまでの変化は無理ではないかとも思う。

 

ただ、いずれにしても、今の芸能人などへの不倫報道やのぞき見趣味や不倫バッシングようなことは行き過ぎだと思わざるを得ない。

結局、道を踏み外そうが、別れようが二人、あるいは三人の当事者の問題でしかないのだ。

 

多分、地域社会の中で起こっている不倫関係に対して、無関心を装いながら、関心があれば、そっと気にする、そんなマナーでいいのだと思う。

 

謝罪会見など見たくもない。

そんなところに引きずり出して、出演停止や永久追放などはすべきでないと私は思う。

 

ランキングに参加しています。気に入って頂けましたら、

↓をクリックして応援してください。


全般ランキング