もちろん政治の世界の話ではない。
日曜日に見たテレビのスポーツだ。
一つ目は大阪国際女子マラソン。
今夏の東京五輪マラソンの最終選考レースの一つと位置付けられた大会だ。
設定記録は2時間22分22秒。
この記録を切らなければ東京五輪マラソン3人目の出場者は、昨年9月のMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)で3位に入った郷土出身天満屋デパートの小原怜が決まる。
ただ、小原も結果を待つことはせず、今回、出場に踏み切っていた。
有力選手は小原のほかに福士加代子、MGCで4位に入った松田瑞生だった。
テレビをつけた時、先頭集団の外国人選手の中にいたのは日本人ではこの3人の選手だけだった。
そして17キロ過ぎから、小原が遅れ、福士は25キロ過ぎで棄権した。
松田はしばらく並走していたバーレーンのミミ・ベレテを31キロ過ぎに突き放して優勝した。
42.195キロを力強い見事な走法で走り切った勝利だった。
小原は13位に終わって涙した。
誰が考えたのか今回の選考方法は公平で魅力あふれるものだった。
そして、浪花娘の松田瑞生の物怖じしない明るいキャラに希望が見えた。
ただ、まだ最終選考レースの名古屋ウィメンズマラソンがある。
がぜん楽しみになった。
二つ目は大相撲初場所、平幕幕尻から14勝1敗で優勝した徳勝龍だ。
幕尻からの連勝街道、最初は勝ち運に恵まれた感の勝利が多かったけれど、勢いに乗ってどんどん力強さが発揮された。
体も正代や貴景勝に見劣りしないくらい大きく立派に見えた。
優勝を決めた貴景勝との相撲はどちらが大関かわからないような迫力、威力を感じる相撲で快勝した。
勝った瞬間、顔をくしゃくしゃにして泣いていた。
素直に喜ぶ表情が新鮮だった。
優勝インタビューは涙あり、笑いありの立派過ぎるエンターテナーだった。
こういう才能の持ち主が相撲界にいたことを知らなかった。
インタビューを見、聴きながら私も泣いていた。
徳勝龍の人間的な魅力にあふれた人柄にいっぺんにファンになった。
そして、三つ目は午後5時から放映された女子バレーボールV・プレミアムリーグ決勝戦JTマーヴェラス対岡山シーガルスだった。
土曜日に偶然、番組表でデンソー×岡山の準決勝があることを知り、テレビ観戦した。
チャンネルを回すとすでに岡山が2セット先取していた。
「これは勝ったな。シーガルスはいつから強くなったんだろう」と最近は低迷しているとばかり思っていたので意外だった。
ただその後、2セットを取り返されて2×2。
最終セットにもつれ込んだ。
最終セットは勢いに乗って15×7で快勝し決勝戦に進出したのだった。
絶対のアタッカーがいるわけではないが、強いサーブと守備力で上回ったような気がした。
ということで日曜日の決勝戦。
試合は午後5時過ぎから始まったようだが、私は大相撲の観戦で午後6時から見た。
その時はすでに1セットを先取されていた。
JTには強力な外国人選手がいた。
アメリカ出身長身のドルーズの強打に手を焼いていた。
それでも2セットを取り返し2×1にしたときは優勝の2文字が浮かんだ。
私は中学生のときバレーボール部に入っていた。
バレー競技は波に乗り勢いをつけた方が数倍の力を発揮できるスポーツである。
ひょっとしたらと思った。
ただ、ドルーズ選手の威力は後半戦になっても衰えることを知らず、岡山の選手たちは逆に抵抗力を失い、フルセットに持ち込まれて敗れた。
外国人選手のいない岡山チームはよく戦ったと思った。
また、大きなスポンサーもなく、外国人選手など十分な補強もできない岡山シーガルスの状況は地元チームだからよく知っている。
その頑張りをほめたいと思った。
日曜日に見たこれら3つのスポーツの決定戦での選手やチームが演じた真剣勝負は、その粘り、頑張り、そしてさわやかさに感動し、こみあげるものを禁じ得なかった。
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