アメリカに敵対する昭和の日本と令和のイラン

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           沖縄海軍壕公園に立つ戦没者慰霊塔

 

昨夜、偶然スカイパーフェクトTV日本映画専門チャンネルで「激動の昭和史 軍閥」を見た。

太平洋戦争をダイジェストに映画化しているように見えた。

私は現在72歳の年寄りではあるが、「戦争が終わって僕らは生まれた……」という戦争を知らない子供たちの世代である。

 

ただ、父や伯父たちはみんな戦争に行き、物心ついたころもまだ、NHKラジオでは夕方の時間帯に外地から引き揚げてくる人たちの消息を伝える「尋ね人の時間」という番組があった。

直接の戦争の記憶はないが戦時体験などは父母を始め、親戚や近所のおじさん、おばさんなどからいろいろと聞かされていた。

 

従って、どのような経緯で戦争が始まって終わったのかは知識としては子供のころから大体は知っていた。

 

「激動の昭和史 軍閥」は太平洋戦争を指導した首相 東条英機を主人公に、政府と軍部や陸軍と海軍の認識の違いや対立とともに玉砕に向かう戦地での悲惨な状況を描いていた。

強大なアメリカに戦争を挑んで勝てる見込みは100に一つもないというくらい、当時の知識人たちもわかっていたと陸軍士官学校出身の父は言っていた。

 

真珠湾奇襲攻撃を立案し実行した山本五十六大将は、緒戦の勝利のうちに講和を進めるという作戦だったようだが、リメンバーパールハーバーと復讐を誓った米国民は、打倒日本に燃え上がってしまったのだった。

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ところで、今回、米国はイランのソレイマニ革命防衛隊司令官を奇襲攻撃で殺害した。

太平洋戦争で言えば、東条英機陸軍大将か山本五十六海軍大将を殺されたようなものだろう。

すわ、第3次世界大戦の勃発かと少し懸念したが、21世紀・令和時代の危機管理や情報収集能力は20世紀・昭和10年代とは全く違う状況だ。

 

イランは報復を叫び、ミサイルやロケット弾をアメリカ空軍基地や関連施設周辺に打ち込んだが、報道によると事前に双方が打ち込む位置や時間を連絡しあっているというのだ。

報復の声をあげて実行しなければイラン国民を納得させることができないのだそうだ。

彼我の力関係が明白なことを充分に承知した対応だと感心する。

 

やはり大陸人はしたたかだ。

日本人の島国根性ではこうは冷静にいかないのではないかと思った。

 

とはいえアメリカとイラン、及び中東地域が泥沼化にならないように願うばかりだ。

 

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