全国旅行支援が始まった 早速温泉一泊旅行に行ってみたーその1

ダムの真下に温泉がある、湯原温泉砂湯


10月11日から全国旅行支援が始まった。

一年1回の故郷の様子を見る一泊二日の旅に、この制度を利用することにした。

申し込んだのはじゃらんネットからで、全国旅行支援が始まる前に予約した。

宿泊は10月17日で、全国旅行支援が実際に適用になるのか不安だったので、旅館に直接電話した。

応対に出た旅館の職員は外国人のようで、少し外国なまりの日本語だった。

身分証明書と新型コロナウイルスワクチン予防接種済証をチェックイン時に確認するので、わかるものを持参するようにとのことで、適用されるかどうかなどの不安な問題はないようだった。

道中の中国自動車道はほかの車の姿が見えない。過疎化を実感。



一昨年、実家の古家を倒してから、跡地の様子を年に一度この時期に見に行くことが恒例になり、今年は2回目だ。

そして、帰りに岡山県内の温泉地に一泊するという我が家の恒例行事になった。

今春、雑草対策にバラスを入れたのだが、その具合はいかにと思っていたが、想像に反して、雑草が少し伸びかかっていた。

 

近隣の幼馴染を訪ねて、日ごろの無沙汰を詫び、話を聞くと、バラスを入れただけでは雑草の繁茂を抑えることはできないと言下に言われて、シルバー人材センターに草抜きを頼むことになった。

早速、シルバ人材センターに寄ったが、事務所の担当者は不在で、帰宅してから電話することになった。

 

1年に一度でもこうして近隣をのぞくととりあえずは顔が立つというものだ。

しかし、20年ほど前までは一定の土地売買の話もあったのだが、今はタダでも引き取ってくれるものはいない。

全く負動産化してしまった。

こんな時代になるとは想像もしなかったが、今になってみれば「そりゃあそうだ。少子高齢化が進行すれば、こんなことになることぐらい、わかりきったことだった」と理解はできる。

それが凡人だといいうことも容易にわかるのだ。

 

菊乃湯全景



午後3時、今夜の宿泊先の湯原温泉国際観光ホテル菊之湯に向けて出発。

ちょうど午後4時に到着。

到着した時に玄関前でカバンなど大きな荷物を下した。

ホテルの駐車場は河川敷にあり、車を止めてから荷物を持って上がるのは大変だという理由からだろう、まず玄関に寄り荷物を預けてから駐車場に向かうようにと言われていた。

 

菊の紋がつく大きな看板


フロントには高齢者の男性と、彫りの深い目鼻立ちの整った若い外国人の女性が応対していた。

その若い女性が荷物を受け取ってくれた。

 

我々は車を河川敷の駐車場まで運んだ。

戻ってみると我々の荷物は玄関に入ったところの長椅子に置いてあった。

この鄙びたのどかな温泉地では盗難などあり得ないということなのだろうが、受け取った荷物を放りっぱなしというのはちょっと信じられない。

 

まあ何事もなかったので、ありがとうと言いながら我々もチェックインの手続き。

私たちはじいさんが手続きを担当してくれた。

住所、氏名、年齢を書き、新型コロナウイルスワクチン予防接種済証の提示、私はスマホに収めた写真を提示した。

老人は小さな画面が見えているのかどうかはい、はい、はいと言いながら特に接種回数はきちんと覗いて確認した。

二人で6000円分のクーポンをいただいた


全国旅行支援一泊5000円の適用確認と1日3000円のクーポン券もいただき、チェックインはスムーズに完了した。

フロントで部屋の鍵を受け取った。

レトロな部屋の鍵

昭和時代の鍵穴に入れて回す、最もオーソドックスな、まさに鍵だった。

 

 

このホテルは昭和天皇ご宿泊の由緒あるホテルだ。

10畳の部屋に広縁付き、玄関を開けると踏み込み部分は一間くらいあった。

和室にセミダブルのベッドが二つ。

でもまだ十分の広さがあり、椅子ニ脚とテーブルが置かれていた。

ゆったりした室内

高齢化時代の和室の洋室仕様。

でも床の間には掛け軸と付書院、なかなか雰囲気が重厚だ。

 

ただ、子細に見ると

・テレビのBSが映らない、

・エレベーターの稼働は1台のみ残りは休止、

・カミソリは客室にはなくフロントまで取りに行く(大浴場にもなし)、

・大浴場の小さな体重計はアナログ式で、メモリが小さく老人には体重計に乗っていた        ら読み取れないし、体重計から降りたらゼロに戻ってしまう、

・トイレットペーパーは極薄等々やや問題点はあるが、涙ぐましい経営努力ともいえ同情を禁じ得ない。

 

2020年当初から日本を襲った新型コロナの深刻な影響と、その中での必死の経営努力にはたいていのことには我慢しないといけないのだと我々も覚悟を決める。

往時の栄華をしのばせるロビーエレベーターの扉



と言っても、そういうことに余りある、うれしいこともある。

まず、天皇陛下もお泊りになった歴史ある温泉旅館だ。

何といっても温泉がいい。

熱すぎず温すぎず本当に適温で塩梅がいい。

源泉かけ流し、お湯の中でぼんやり浸かっていると時の経過を忘れてしまう。

 

大浴場の「神庭(かんば)の湯」は、近くにある名瀑「神庭の滝」を模したものだろう。

大きな岩組があり、湯けむりをあげて、滝のように湯が落ちてくる。

なかなかの迫力だ。

またもう一つの「錦秋の湯」は陶板焼き付けのタイルで、四季の花々が描いてある。

銭湯のペンキ絵とは異なる風格があった。

これらは日替わりで、男性用と女性用に入れ替わる。

屋上の露天風呂もあるがこれは利用しなかった。

 

すっかり鄙びてしまった湯原温泉、泊り客も少なくなってその分、時間帯によっては大浴場を独り占めできて満足満足だった。

宿の名誉のために言っておくと、お客さんが少なくなったと言っても食事会場の様子からもざっと100人程度の泊り客はあったと思う。

 

奈義牛ステーキ会席

ステーキ会席お品書き てんぷらは揚げたてを別に供された



さて、ディナーは部屋食もあると書かれていたが、我々は食事会場に行く。

部屋に入ると、食事場所を示す図面が張られ、テーブルに部屋番号札が立ててあった。

今夜は奈義牛ステーキ会席。

岡山では千屋牛が最上とされる。

確かに千屋牛は何度か食べて堪能しているが、最近、奈義牛もよく食べている。

私の住む町の生協では時々千屋牛フェアー、奈義牛フェア―の売り出しがある。

大体グラム1000円以上するので、なかなか口には入らない。

 

デパートでは奈義牛極上切り落としが170g1200円くらいで手に入るので、こちらを買ってすき焼きをするけれど、本当においしい。

ということで、本日は奈義牛を選択した。

ステーキ会席ということだったが、しゃぶしゃぶもついていてビックリ。

ダブルの極上肉の食べ比べ、

大きなエビの天ぷら、大きなホタテの酢の物など大変おいしい夕食で大満足。

極めつけは留め椀の生湯葉の澄まし汁。

出汁がよくきいて、深みのあるしかもすっきりした味わい。

昆布も鰹節も極上品を使っているのだろう。

料理人のこだわりが生きていた。

 

赤ワイン、生ビール、日本酒2合とお酒が進みました。

セミダブルのベッドはとても寝心地が良かった



ということで、大変寝心地の良いベッドに入ったら、まだ午後8時過ぎだというのに瞬く間に寝入ってしまった。

(この項続く)

 

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