日曜日、午前7時前に起床して、ウオーキングに出かける。
今朝は弟夫婦の泊まっているホテル周辺まで歩いた。
これまで何度も迷ったこの麹町界隈の路線を頭に入れた。
すこし小雨が降ったりやんだりしていた。
異常に多い警察官に何事かと思った。
でも、それを尋ねる勇気は出なかった。
いつものウオーキングのように会う警察官一人ひとりにおはようございますと挨拶をした。
元気に挨拶を返してくれる人もいたが、おおむね小さな声だった。
途中のファミリーマートでサンドイッチと牛乳を買う。朝食はこれで部屋食だ。
ホテルに戻ってカミさんに何か事件でもあったのか警察官が異常に多いと報告すると、カミさんはすぐに「イスラエル大使館があるからじゃないの」と言った。
忘れっぽくなって認知症を心配しているカミさんが、しっかりと覚えていた。
それを聞いて納得した。
今はロシア×ウクライナ戦争よりも、イスラエル×ハマス戦争がクローズアップされているのだった。
ここは日本の中で、もっとも戦争に近い場所だったのだと思った。
朝食後、午前9時30分過ぎ出発。
今日は武蔵小金井にある江戸東京たてもの園に行く。
カミさんは古い建物の屋根の恰好や梁・垂木の構造などに興味があるみたいだ。
私は関心がないのだが、主体性がないのでついて回る。
ホテルから歩いて市ヶ谷に出て中央線に乗る。
スマホで武蔵小金井には中央快速が停車することが分かり新宿で乗り換える。
武蔵小金井から西武バスに乗って5分と書いてあったが、もう少しかかった。
江戸東京たてもの園は、東京都江戸東京博物館分館で都立小金井公園の中にある野外博物館。
小金井公園の中には蒸気機関車と客車なども展示してあった。
たてもの園の入場料は65歳以上は200円だった。
65歳以上の証明にカード類を探していたら、係員の女性が目ざとくJAFのカードを見つけて、JAFの会員なら40円引きとなりますと言ってくれたので、我々夫婦は一人160円で入園できた。
江戸東京たてもの園には、江戸~明治~大正~昭和時代の建造物が30棟くらい移築保存されていた。
農家には囲炉裏があり、地元の人が火を起こして、囲炉裏を使う様子を実演していた。こうした市井の建造物をそれぞれの地元に1軒ずつ残していくことは難しいけれど、こうして一か所に集めて行政が保存管理すれば後世に残っていくだろうと思った。
それにしても30棟を丹念に見ていたら日が暮れてしまう。
5~6棟見て我々は退散したが、外国人の皆さんが熱心に見学していたのには驚いた。日本人でもあまり関心を示さない、古い建造物。
その上、何か大きな記念碑的な物でもないものに、一体何が知りたいのだろうかと、そちらの方が知りたくなった。
すでに午後1時を過ぎていた。
武蔵小金井駅まで戻って食事場所をスマホで探して、駅前のイトーヨーカドーにあった蕎麦処「いなたや」に行く。
カミさんはかつ丼蕎麦セット、私は親子丼蕎麦セットを食べた。
2時30分過ぎ、武蔵小金井から今、盛んに宣伝している麻布台ヒルズに向けて出発。
日比谷線神谷町で降りて地下道を歩いて、麻布台ヒルズ森JPタワーのフロアーにたどり着いた。
係員がパンフレットを配っていた。
人々はどこか行く当てがあるのだろうか、それともとりあえず歩いているのだろうか、何だか皆さん見物がてら歩いているように見えた。
とりあえず外を歩いてみようと、やっとエスカレーターで3階分上がって行って、1階フロアーの玄関にたどり着いた。
外に出て見上げると、周りは巨大なビルばかり、その中に3棟のとりわけ大きいビルが目についた。
たぶんあれが1居住区10億~100億円と言われる居住棟かとシャッターを押した。
我々は特にどこに行く当てもなく、初物にありついたことに満足して、再び神谷町駅から日比谷線に乗り、有楽町駅に出て、有楽町線で麹町に帰り着いた。
今夜はいつものように部屋飲み。
成城石井でポテトサラダや麻婆豆腐など買い、セブンイレブンに寄りお寿司やビール、ワイン、日本酒など買いこんでホテルに戻った。
いざ、部屋飲み宴会なり。
月曜日 今日の朝食は外でモーニングを食べようということになりウオーキングを兼ねて出かける。
今朝もホテルの周囲は警察官であふれていた。
ホテル前にイスラエル大使館があり、その前には24時間体制で警察官が常駐し立衛している。
また前の道の東側の交差点の進入箇所にはアコーディオンの門扉を置き、警察官が立哨し、入ってくる車を停め許可した車だけを通していた。
しかし、いわゆる公道を何の告知もなく警戒のために遮断することはできるのか、法的根拠はどこにあるのかと疑問を持った。
けれど、その疑問を聞くことは小心者にはできなかった。
そのバリケードの交差点を渡って市ヶ谷方面に少し行くと、しゃれた喫茶店があった。上島珈琲店だった。
今朝はここでモーニングすることにした。
スクランブルエッグとハムと野菜サラダと少し溶けたバターがのった小ぶりの食パン1枚とブレンドコーヒー930円だった。
スクランブルエッグの上品な味わいが秀逸だった。
子供のころスクランブルエッグが嫌いだった。
ふっと臭う卵のにおいが嫌いだった。
そんな昔話をカミさんに話すと、彼女は昔の鶏の飼料には粉にしたイワシを混ぜていて、その匂いがしていたのだと教えてくれた。
お店のメニューには和風だしを使っていると書いてあった。
いずれにしても、こんなに美味しいスクランブルエッグに出会ったのは初めてだった。店内にはジャズが流れていた。
大変幸せなモーニングのひと時だった。
ちょうど、目の前に小さな公園があった。
公園の入口に「番町の森」という看板があった。
つわぶきの花が咲いていた。
大都会の何気ないポケットパークは落ち着いてオシャレだった。
ホテルに戻って手荷物以外のものをスーツケースに詰めた。
宅配で送る。
旅行するときは、高齢者はできるだけ荷物を持たないことにしている。
9時30分過ぎチェックアウト、羽田に向かった。10時30分頃羽田に到着。
お土産など買って11時過ぎにあずみ野でざるそばを食べる。
そばの香りは少ないが、しっかりした腰のあるそばで美味しかった。
12時05分に定刻に離陸したが、到着は15分遅れた。
私はすぐにウトウトして気づかなかったが、岡山とは反対方向に向かって離陸し房総半島近くまで行って大きくターンしたそうだ。
到着後、タクシー会社に電話して、タクシーの待つ駐車場に向かって無事帰宅した。
今夜は冷蔵庫のシュウマイや角煮、羽田で買った鮭ルイベ漬けで一杯飲んだ。
帰宅して飲む一杯がまたうまかった。
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