もう2か月くらい前になるだろうか。
WEBニュースを流し読みしていたら、6,998円の単眼鏡で何キロ先もの世界を見るという広告が目にとまった。
そして、広告のボタンを押すと「スターレンズは手ごろな価格で高品質な単眼鏡を発売したことを発表し現在の高価格帯望遠鏡市場に衝撃を与えています。今日公式サイトからオンラインでスターレンズを購入すると大きな割引が適用されます。今ならスターレンズを50%割引で購入できます…。」とあった。
生来の慌て者の私は深く考えることもなくすぐに飛びついた。
契約に進んでいくと商品は到着まで8∼18日かかりますとあった。
その時、結構かかるんだとちらっと思ったけれど、通販事業者を通さない公式サイトだからかとも思った。
私としては望遠のカメラの購入を考えていたが、スマホを取り付ければ、こんなに近くに撮れるという説明もあり、「6,998円で望遠が撮れる。これは安い」と飛びついたわけだ。
注文した夜、同居する息子に話したところ、買う前には必ずアマゾンや楽天などで情報を集めなきゃと当然の注意を受けた。
そしてではどうなっているのだろうと調べてみるとあるある、安いのは1000円台からある。
私の注文したのは40×60単眼望遠鏡、スマートフォン対応、三脚付き6998円。
アマゾンをのぞいてみるとスターレンズと表示された項目があったのでボタンを押したらスタースコープと出てきた。
これは私が買ったスターレンズではなくスタースコープという会社だった。
40×60高倍率単眼望遠鏡、スマートフォン対応三脚付き、外見や付属物は私のものとよく似ていた。
値段は5,745円とあった。
それから楽天を見た。
何と楽天ではスターレンズ単眼望遠鏡40×60が第一位にランクされていた。
価格は4,480円と私の購入価格よりはずっと安い。
ただ、型番が記されていないし、写真を見るだけではわからない。
ペンタックスと言えば言わずと知れた老舗のカメラメーカーだ。
楽天のサイトでスターレンズを冠したズームレンズ169,000円、標準レンズ129,000円、高いものは望遠短焦点レンズが549,000円とあった。
なぜスターレンズという名称が使われているのかわからなかったが、これは私の買ったスターレンズとは違うだろうと思った。
私へ来た販売店のメールは一番最初は日本語使用を基本としているようだったが、2度目からは英語使用が基本となった。
だからアメリカから発送されてくるのかと思った。WEBの宣伝動画には西洋人が起用されていた。
ただ、追跡番号が付与されていて検索して番号を入れると中国から発送されて日本に到着する地図が示されていた。
8~18日かかるというのがよくわからなかった。
空路なのか、船便なのか。何だか不安になった。
メールに行程表が添付されていた。
行程表は商品が移動して行くたびにわりに詳しく記録されていた。
10月7日Accepted by carrierと記されていた。
辞書で調べると出荷したということだった。
配送センターの仕分け、配送センターを出発、経由地に到着などなど英語で書かれているので、いちいち意味を理解する気にならず、最終の配達が10月20日と知った。(Delivered 10-20 16:20)
やっと届いた。
送り状のご依頼主の欄には[アリババ様案件]とあって、あの中国のアリババの取り扱い商品だったのかとこの時初めて知った。
長くはかかったけれどとりあえず何の問題も起こらず届いたことに安堵した。
何を好んで長い時間をかけて中国から商品を取り寄せる必要があろうか。
アマゾンや楽天なら注文したら翌日には届く。
公式サイトという言葉をすっかり信用してしまったのだけれど、結局、スターレンズというメーカーはどこの国のメーカーなのかもわからなかった。
届いた製品には中国語と英語で書かれた粗末な説明書のような半切れ印刷物があっただけで、不親切この上なかった。
私の買った40×60単眼望遠鏡には三脚とスマートフォンホルダー付き、と言ってもこれまで調べた限りではこれらは標準装備、安くても高くてもついているものだった。
最後に製品を客観的に評価してみよう。
まず、40倍の倍率で見る景色、対象物については、デジタルテレビのようにクリアーさはないけれど、数キロメートル先を走る車が間近に見える迫力はリアルだ。
なかなか良い。
まあ値段が値段だからこんなものかと思った。
ただ私の目的は単眼望遠鏡を使ってスマホで写真を撮ることにあったことから言えば、まったくがっかりだ。
望遠鏡にスマホを装着する説明書がないので、WEBで調べて何度もやってみたが、どのようにしたら装着できるのか私の頭では装着すべき方法が見つからなかった。WEBのレビューをいくつか見たが、私の見た限りではどの製品もスマホの装着が難しいと書いてあった。
改善すべき大きな課題だと思う。
三脚も貧弱すぎて、使う場面が想像できない。
付属品として付けるならもっとしっかりしたものをつけるべきだと思った。
元々安いので、安物買いの銭失いと言うほど無茶苦茶とは思わないけれど、日本国内に多数の製品があふれている中で、公式サイトという言葉につられて、何の精査もせずにのんきに購入したことが一番の反省点だった。
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