私が大学生となった1967年のカラーテレビ普及率は3.3%、卒業した1972年75.8%となっていた。世はまさに高度経済成長期(1955年~1973年)だった。
私は奨学金を受けながら、足りない生活費はアルバイトで補っていた。
学生食堂の皿洗いから工事現場の人足、土地家屋調査士の計測助手や、地元スポーツ競技結果を自転車で各競技場を回って集め、新聞社各支局へ記録を届けるバイト、また新聞社の世論調査の訪問調査もいいバイトだった。
バイトは数十種類手あたり次第手がけた。
大学紛争が盛んだったころは、我が大学も無期限ストに突入した。
その間は、教科書販売会社に臨時社員として数か月働いた。
そうしたバイトの中で、当時急速に普及してきたカラーテレビのアンテナ設置工事の補助業務も割合長く続けた。
屋根の上に上がるのでバイト代が良かった。
結構気に入られて、卒業したら来ないかと就職を誘われたが、行かなくてよかった。
カラーテレビのアンテナを専門に立てて行く時代はすぐに終わって、かって働いていた社屋はとっくに影も形もなくなり、跡地には今ではマンションが建っている。
でも、アンテナ立てやテレビの設置は私の特技となり、自宅のアンテナやテレビ、レコーダー、アンプ、チューナー、オーディオセレクターなどのシステム接続はほとんど自分でやってきた。
今では、どれとどれがつながっているのか、機器の背面は様々なケーブルで混乱状態だ。
寄る年波で、業者にお願いしたら、来た技術者が頭を抱えて七転八倒し、接続するのに長時間がかかった。
とりあえず絵が出るだけにして逃げ帰った。
後から点検すると本来のつなぎ方ができておらず、ほとんど私が修正した。
ただ、以前はテレビやレコーダーを買うと設置費は無料だったが、最近は設置費を取るようだ。
さて、本題に入ります。
今回はカミさんの専用レコーダーの調子が悪くなったので、買い換えたいと言い出して、電気店に急いだ。
今はブルーレイレコーダーの時代。
2021年春発売の1テラ(1000ギガバイト)パナソニック製が4万円を切って売っていたので即決した。
先日、買ったブルーレイレコーダーを取り付けたが、ほとんど一日がかりだった。
カミさんは録りためて、まだ見ていない番組をすべて見終わってから新しいレコーダーを取り付けると悠長なことを言うが、見終えるまでに新しい録画をどのレコーダーに保存するかという問題も生じてくるし、何のために急いで買ったのかわからないではないかと少し腹立たしかった。
と言いながら思案して、新しい録画機に古い録画機のデータを一括移行できないかと考えたのだが、これがうまくいかない。
同じメーカーの製品でも取説を読むと2016年以前の機種では、一度ディスクに落としてから新しい録画機に移行するという説明があったが、これでは到底一日で完了することができないので断念した。
カミさんの部屋ではBSスカパーの宝塚歌劇チャンネル専用のブルーレイレコーダーと通常番組・BS番組用のDVDレコーダーの2台を使用しているが、3台目のレコーダーを接続する端子がない。
最近はテレビとレコーダーの接続はHDMI端子となっている。
HDMIは映像や音声などを1本のケーブルにまとめてデジタル信号で伝送するという通信規格の一種だ。
以前は、映像や音声などを赤白黄色の3本のケーブル(RCAケーブル)を使って送っていたので、テレビやレコーダー機器にはHDMI端子とRCAケーブル端子の両方が付いていたが、今回買ったレコーダーにはHDMI端子が一つ付いているだけだった。
従って、複数の機器を接続する可能性がある場合は、事前にテレビ側の端子を確認しておくことは大事なことだ。
私の場合、たまたまデパートで買ったテレビには、HDMI端子が2台分とビデオ入力RCAケーブル端子が3台分あり、2台の録画機をHDMI端子に取り付けることができた。
先日スカパーから長年の視聴契約者に無料で新型受信機を配ってくれるという通知が来たが、その条件の一つにHDMI接続ができることとあった。
時代はHDMI端子専用になっていることを改めて知らされた。
なお、スカパー受信機のレコーダーは、昨年、スパカーから長期契約者に無料で外付けHDDが配られてスカパー番組保存専用として私が使っている。
ということで、カミさんのこれまで録りためた、宝塚歌劇チャンネル用のレコーダーを取り外して、別室のテレビのレコーダーにして、その後釜に今回買ったレコーダーを取り付けた。
このレコーダーは1テラの保存容量があるので、BSスカパーも、通常番組もBS番組もどんどん録画すればいい。
その間にも古いDVDレコーダーに録りだめた番組は見ることができる。
そして、すべて見終わった後は、別室に引っ越しさせているブルーレイレコーダーを戻して、見終えるという算段だが、すべて見終わった後は、機械だけが余ることになるということに最後になって気が付いた。
振り返るとこれまで録画機器はビデオカセットレコーダー(VHSビデオデッキ)からDVDレコーダー、ブルーレイレコーダーと変遷してきているが、もう個人で保存しておく時代は終わっているのかもしれない。
確かにディスクに保存したものなどは、ほとんど再生せずに引き出しの中で眠っている。日常見ているドラマやスポーツ、演劇など1か月保存して、見ても見なくても消していけばいい。
どうしても見たければビデオオンデマンドがあるのだ。
もう新しいレコーダーは買わずに、これから余るレコーダーを壊れるまで使って余生を終えることにしようと悟った次第です。
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