8月8日2020東京オリンピックが閉幕した。
日本は金メダル27個、銀14個、銅17個の史上最多計58個のメダルを獲得した。
東京オリンピックが一年延期となったとき、新型コロナが一年を過ぎても、なお燃え盛り拡大している状況は誰も想像できなかっただろう。
こうした中でのオリンピックの開催について、世論は中止または延期が大勢を占めていた。私自身もコロナ禍での開催には反対だった。しかし、政府は当然のごとく開催に踏み切ったのだった。
それでも開催となると、世界の一流のアスリートたちの競技に魅了され、退職老人の特権をフルに生かしてライブ中継に見入ってしまった。
閉幕と同時に実施した朝日新聞の世論調査の菅内閣の支持率は28%、不支持率53%と内閣発足以来最低となった。
ただ、五輪開催はよかったが56%、よくなかったが32%だった。
テレビインタビューで、開催に反対した人の中には、反対しているのでオリンピックは全く見なかったという人もいて、意志強固な人もいるのだと自分の意志薄弱さを少し恥じた。
でも、多くの人たちは、菅内閣が政権浮揚のためにオリンピックにのめり込み、一方でコロナ対応には相変わらずの無策ぶりを露呈したとダメ出しを明らかにしたのが今回の世論調査結果だとも言える。
非常にリーズナブルな世論だと思った。
ところで、東京オリンピック。
流石に開催に反対していたこともあって、私自身は開会式も閉会式も見ていない。
こういう儀式やショーに魅力を全く感じなかったし、イベントショーなどで政権やIOCやオリンピック委員会などにごまかされたくなかったからだった。
でも選手は違う。
オリンピックの出場、勝利のためにまさしく全身全霊の努力を傾注してぶつかり、戦う姿を見ると心が動かされ知らず知らずに手をたたき、声をあげていた。
そして、そこには日本人、日本国を意識してしまうのだった。
新競技のスケートボードでは、転倒した日本人の岡本碧優選手のもとに国境を越えて米、豪、ブラジルの選手たちが駆け寄り、岡本選手を担ぎ上げた映像が流れた。
新しいオリンピックの姿を見たと報じるニュースもあった。
新競技参加について否定的な意識しか持てなかった私には、少し時代が違って見えた。
でも日本人の高齢者としては、基本的に愛国主義は抜けきらない。
そうした観点から見た私の東京オリンピックベストスリーの第一位は水泳女子200m、400m個人メドレーで金メダルを獲得した大橋悠依だ。
やはり水泳という万国共通主要種目での個人メドレー2種目金メダルはまさにすごい快挙だと思う。
とても届かない宿敵中国から金メダルをもぎ取ったことに脱帽した。
第三位は女子ソフトボールの金メダルだ。
苦節13年の上野投手にやはり拍手を送りたい。
もちろん、この人たち以外にも拍手を送りたい選手がたくさんいた。
レスリングフリースタイル女子50kg級須崎優衣は、1回戦から決勝まで相手に1ポイントも与えずテクニカルフォール勝ちした。
また同じレスリング女子の川井姉妹の金メダル、柔道の阿部兄妹の金メダル、そして陸上女子1500m 田中希実は予選から決勝まで日本記録を更新しながら8位入賞した。
その頑張り、根性に感動した。
番外編はいつも見ている野球。
打つべき時、投げるべき時、きっちりとした仕事ぶりだった。
アメリカといっても3A級ばかり、大谷を輩出した日本チームが負けてはいけない。
期待通りの勝利だった。
そして、こうした中で私のベストセレクションはバスケット女子の銀メダルだ。
特に準々決勝の対ベルギー戦は手に汗握る逆転に次ぐ逆転の連続、残り15.6秒で逆転の3ポイントショットを決め、86×85 1点差で勝利したのだ。
平均身長差は優勝したアメリカとは10センチ以上あるという。
町田瑠唯選手は162センチ、アメリカのグリナー選手とは何と41センチも違うという。
多分、3点シュートの確実性と小兵ならではのスピードなどを磨き上げたことが銀メダルにつながったのではないかと素人は思うけれど、バスケット女子の活躍によって、まだまだ磨けば光る余地のある工夫はいっぱいあるのではないかと思った。
それを教えてくれたのは同様に今回の58個のメダリスト達や入賞した選手たちの頑張りではないだろうか。
それにしても、女性陣の活躍には目を見張った。
これからの日本は女性陣で輝くと確信した。
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