昨日、3月21日、2度目の緊急事態宣言は2度の延長を繰り返した上で全面的に解除された。
直近の朝日新聞世論調査では解除のタイミングが早すぎる51%、適切だ32%、遅すぎる11%という結果だった。
また、新型コロナ対応の評価では、政府の対応を評価する35%、評価しない51%だった。
菅首相は2月2日の参議院議院運営委員会で緊急事態宣言延長について「1か月で出来なかった責任はすべて私が背負う」と述べた。
いつも思うが、この方の発言の趣旨は今ひとつわかりにくいことが多い。このフレーズも1月7日の宣言の際に約束した1か月が守れずに再延長に至ったことの責任を負うということなのか、今後の1か月で宣言解除に至らなければ責任を負うという趣旨なのかはっきりしない。
はっきりさせないように発言しているのだろうかとも思う。
ただ、いずれにしても、再々延長に至ったことからすれば、責任を負ってもらわなければならない発言だった。
今回の解除宣言では具体的な責任論については全くなく、「(感染状況について)目安とした基準を安定して満たしている」として解除に舵を切ったが、コロナ終息の具体的な展望を示したわけではない。
感染者数は横ばい乃至は微増傾向が続く中、変異株増加も警戒しながらの解除であることから、菅首相らしい用心深さと言い回しばかりが目につき、耳に残った。
ほとんどの専門家は、リバウンドは必ず起こると予測している。
世情を概観すると、人出は倍増、コロナは怖いがステイホームや巣ごもり生活は限界だとどっと街に繰り出しているというニュースが相次いでいる。
こんな状況では2週間後の風景は専門家でなくても容易に想像できる。
でも、田舎暮らしの中では、県内のコロナ感染者の状況は一けた単位で推移しているし、実際に、誰それがコロナにかかったということは聞いたこともない。それでもほとんどの人はマスクをして、三密や不要不急の外出を避けて暮らしている。
緊急事態宣言延長後の人出の増加などのマスコミ報道も多くなっているが、日本全国の多くの暮らしはほとんどの場合、こんな状況に違いない。
政府は今やただ、ただ、開催強行ありきの東京オリンピック・パラリンピックしかみえていないような気がするのは私だけだろうか。
間違いなく、ほとんどの国民は、外出を控え、マスクをして、身を縮めて暮らしている。その大筋の意見が世論調査結果ではないかと思う。
いずれにしても、何を信じていいのか混迷だけが深まる今こそ、菅首相は、国民に対して、命を大切にしてほしいということを訴え、命を守るためには医療であれ、お金であれ、何であれ、いつでも言ってきてほしい、必ず助けると明言して、政府機関や自治体に指示し、命を守る指針を示してほしいと思う。
その信頼関係の構築なくして菅政権の命脈はない。
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