菅さん!安倍政権の真似事では賞味期限切れになりますよ!

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冬桜がもう咲いていた



 

安倍首相の二度目の政権放り出しの前後に次の首相候補として、一番最初に名前が挙がった人物は石破茂であり、二番目が岸田文雄、そして河野太郎小泉進次郎なども上がったが、私の記憶に残っている菅義偉首相は支持率2%と泡沫候補並みの数字だった。

 

ところが二階幹事長の支持を得るとあれよあれよという間に、圧倒的な勢いとなって、総裁選を圧勝した。

番頭役に徹していた菅首相の誕生だった。

 

二階幹事長にしてみれば、番頭の役回りが適任だった菅さんが一番コントロールしやすい人物と評価したに違いない。

就任会見では安倍政権の継承とコロナ対策の重要性を訴えた。

 

いくつかの政策提言があったものの、どれも安倍政権の引継ぎ事項的なものばかりだったが、携帯電話料金の大幅な値下げへの熱意には、他にない力強さがあり、多くの国民の共感を得たように思う。

支持率は一挙に跳ね上がり70.7%で1994年以降で発足時の内閣では4番目の高さという人気ぶりだった。

 

携帯電話料金の引き下げはある意味、菅さんの生活者目線での素朴な疑問を投げつけた大変大衆受けする主張だった。

 

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ハナミズキの実

ところが今回の日本学術会議の委員の任命問題で躓いた。

科学には全くの素人の菅さんが、安倍さん気取りで人事に介入したのがミソのつきはじめだと思う。

 

確かに安倍首相は強引に人事を行い、強引な論理で民主主義を破壊した。

第2次安倍政権が発足した際の、目玉人事となったのが、専門外の小松一郎駐仏大使を内閣法制局長官に抜擢する人事だった。

それまで内閣法制局集団的自衛権憲法解釈変更をめぐって政権と激しく対立してきた経緯があり、この人事により、様々な問題に対して内閣法制局のお墨付きが黄門様の印籠として使われるようになったのだった。

 

2014年7月1日集団的自衛権行使の容認を閣議決定し、それまでは憲法9条のもとでは我が国が武力攻撃を受けていない状況下では、我が国が同盟国等のために武力行使をすることは許されないとしていたことから、日本の存立を揺るがしかねない大転換の解釈変更だった。

2015年9月安全保障関連法案は可決された。

 

また、今年1月の黒川東京高検検事長検事総長人事をにらんでの検察官の定年延長問題も、国家公務員法の定年延長と抱き合わせにして法案を上程したあからさまな検察への人事介入だった。

ただ、この法案は黒川検事長の賭けマージャン問題で頓挫してしまったのだが、それでも当時の菅官房長官は権力の強さを目の当たりにしながら政権運営の充実感を満喫していたのだったろうと思う。

 

そして今回の日本学術会議が推薦した委員6名の任命拒否でびっくり仰天。

学術会議も世論の大方も「拒否の理由」を説明するよう求めているが、政府は「法に基づいて適切に対応した結果だ(菅首相)」「政府として判断をした。判断を変えることはない(加藤官房長官)」とかたくなに説明を拒んでいる。

 

こうしたどさくさに紛れて、政府は日本学術会議の在り方の見直しや学術会議への年間10億円の税金の投入に言及するなど、本質論をそらそうと腐心している。

まことに卑怯なやり方だと思う。

 

参議院選挙での河井案里候補者個人には1億5千万円もの税金を投入していてよく言うよと思ってしまう。

政治家は権力を握っている。

だからこそ、科学の世界に対しても文化・芸術に対しても、いやあらゆるものに対して政治家はもっとも謙虚にならなくてはならないのではないか。

 

実るほど頭を下げる稲穂かな、とよく言うではないか。

 

安倍さんは傲慢に過ぎた。

菅さん!安倍さんの真似事ではすぐに賞味期限が来てしまうのではないですか。

国民もそろそろ総合的・俯瞰的に自民党政権を見つめ直さないといけない。

 

携帯電話の料金引き下げごときで喜んではいけない。

この政権は国民に対して「よらしむべし、知らしむべからず」の字句通りの解釈で政権運営をおこなおうとしており、国民に対して徹底した不透明性、不誠実性、秘密主義なのだ。

 

私は小選挙区制度において、常に政権交代の緊張感を政党に味わわせることが横暴な権力を作らない道であると信ずる。

 

次は野党勢力に政権選択の機会を与えて、前回の失点をどのように反省し回復しようとするか、その力を試す時だと思うのだが。

 

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