新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛要請により、多くの日本国民は至極当然に、真面目に従った。
英語音痴の私などはステイホームと聞いたとき、「何でいつも使っているホームステイと言わんのじゃ、格好つけて」という程度の認識だった。
でも調べてみた。
ステイホームは stay(動詞)とhome(名詞)で家にいなさいということ、ホームステイhomestay(名詞)は留学生などがその国の一般家庭に寄宿し生活体験をすることとあった。
似て非なる言葉だった。
ということで私の場合のステイホームであるが、退職老人はサンデー毎日の日々だからコロナ問題があってもなくてもステイホームの日常である。
毎朝、夏なら午前5時台に起床して夫婦でウオーキングに出掛ける。
冬は暗いので午前7時前、毎日1時間弱5~6千歩歩く。
帰宅後お掃除ロボットルンバを動かしている間に仏前勤行、お大師様やご先祖様に親族縁者の健康祈願や孫の健全な成長、そして今はコロナの収束をお願いする。
その後朝食。
朝食後は珈琲と落花生6粒で食後のお茶をしながらモーニングショーを見る。
9時30分くらいから1時間ほど家庭菜園。
雨の日は新聞の切り抜きをする。
11時過ぎに食材を買いに出かける。食材探しは私の楽しみの一つだが、コロナ禍の中で週4日程度に減った。
お昼過ぎに帰ってきて、昼食。
食後はインターネット将棋に現を抜かす。
将棋は面白いので1時間~2時間かかる。
午後3時30分過ぎにお茶の時間。
珈琲と和菓子でお茶をしながら連ドラ鑑賞時間。
石坂浩二や浅丘ルリ子など往年の大スターが出演して老人ホームの日常を描いた「やすらぎの郷」が終わって、今はNHK朝ドラ「エール」と再放送番組「はね駒」のひとときだ。
「エール」は最初はドラマの方向性が見えづらく、とっつきにくかったけれどだんだん面白くなった。
「はね駒」は昭和61年の放映だから当時はとても見る余裕はなく初めて見ているが、主演斉藤由貴、わきに樹木希林、小林稔侍、渡辺謙、山内賢、丹阿弥谷津子、沢田研二、矢崎滋などそうそうたるメンバーを配していたのにはびっくりした。
昭和の時代の骨太のドラマ作り、達者なわき役陣で見ごたえがあり楽しい。
テレビ鑑賞が終わると5時頃から野菜などに水やりだ。
そして6時からは風呂掃除をする。
それから布団敷も。力仕事は老いたりとはいえ男の仕事と完全リタイア―後の私の役目として忠勤している。
それから布団にもぐってニュースなど見ていると夕食の声がかかる。
ワインと日本酒とビールを少々の晩餐が終わると再び、食後の将棋の時間。
午後10時前後に就寝する。
付け加えると金・土・日は趣味の馬券検討と競馬鑑賞で大変忙しい。
でもほとんど当たらない。
こうしてみると私のステイホームは、コロナ事件以前と以後とで何も変わらぬようだが、実は変わったことが二つある。
一つは坊主頭にしたことだ。
コロナ騒ぎの中で行きつけの理髪店に行く勇気はなかった。
ステイホーム中心の暮らしを考えるとカミさんは少し反対の様子ではあったが、
今さら坊主頭を気にする方がおかしいと思い決めて、息子に相談すると息子のバリカンの12ミリで刈ると違和感がないだろうというのでやってもらった。
高校時代以来の坊主頭になったけれど、確かに違和感がなく、「少し短くしましたね」と言われるくらいだと自分でも鏡を見ながら満足した。
これで散髪代も助かるなあと思う一方、散髪屋さんも大変だろうと同情した。
それからもう一つの変化は飲み会が全くなくなったことだ。
週1~2回入っていた予定が4月5月すべてキャンセルとなった。
おかげで小遣いは減らなくなって、時々家計に飲み代の一部を提供するようになった。
大きな変化だ。
最後に、こうしたステイホームの中で特に大事にしている家庭菜園についての近況です。
先週は、プランターに植えた赤玉ねぎを70個収穫した。
赤玉ねぎは葉っぱの部分を握るとパリパリと折れる。
玉ねぎの根元からは白い毛根がいっぱい出ている。
水不足だったようだ。
先日来、数個を試食してきたが、みずみずしさに欠けているような気がしていた。
水のやり過ぎで腐ることを心配していたが、その反対だった。
土日に絹さやえんどうを撤去し、トウモロコシの種をまいたところ。
絹さやエンドウはこれぞ家庭菜園、身近で採れる新鮮野菜の美味さを堪能した。
今、丁度ジャガイモの花が咲いている。
6月にはジャガイモの収穫だ。
これからはきゅうり、なす、オクラ、ししとう、ピーマン、ゴーヤ、小玉スイカなど我が家で消費する分だけの3坪ほどの小さな家庭菜園は私のステイホームの中心だ。
こんなステイホームの日々では、コロナ対策に一生懸命に尽くしていただいている医療や介護等々の方々に大変申し訳ない気持ちです。
退職老人としてはいまさら何のお役にも立てないのでできるだけ皆さまにご迷惑のかからぬようにはしないといけないとマスクをかけ、うがいや手洗いに努めすていステイホームに専念しているところです。
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