安倍首相様、そろそろバトンを渡してはいただけませんか。

f:id:inoko2019:20200506165525j:plain

なにわいばら


コロナ危機に伴う緊急事態宣言は5月末までの期限延長となった。

この状況では致し方ないとほとんどの国民は同意せざるを得ない。

少しずついい方向に向かっているような気はするが、結果は神のみぞ知るだろう。

 

ただ、安倍首相の空疎な美辞麗句、大言壮語を繰り返す演説と説明を聞いていて、申し訳ないけれど信頼を寄せることはどうしてもできない。

 

思い起こせば、外務省出身者を内閣法制局長官に起用しての、集団的自衛権の行使容認の憲法解釈の変更やお友達が経営する加計学園獣医学部新設による国家戦略特区への参入認可、そして森友学園への国有地売却と公文書の改竄、それから桜を見る会の私物化、さらにどさくさにまぎれての検事長の定年延長の法解釈の変更などなど、いまだにこの方を日本国の首相にいただいていることに虚しさを覚える。

 

また、今回のコロナ騒ぎの中でも、アベノマスク2枚の全国民への配布や自宅で寛ぐ動画の配信、自分が提案した補正予算の組み換えなど何でもありで、こちらが大丈夫ですかと問いかけたくなる。

逆に言えば、政治家としてのポリシーが全くないのだ。

その場しのぎの弁解、弁明、強弁の繰り返しである。

 

コロナ特措法に基づく緊急事態宣言は国民に自粛や要請という、ことさら柔らかい表現を用いて、お願いの姿勢を見せる。

私権を制限することは極力避けねばならないと、聞いたようなセリフをのたまうが、これまでやってきた数々の問題は一方的、強権的な政権運営の連続だったではないか。

どの口が言うかとはこのことだ。

 

そして緊急事態宣言による外出自粛要請や営業自粛要請など様々な措置は都道府県知事の権限としている。

地域の実情を踏まえた迅速な行政執行は都道府県の知事が決定することが重要であると、都道府県知事にその権限を委ねている。

一見、まっとうな民主政治の推進者のように見せているが、そこには政府が前面に出て、責任の矢面に立つことは得策でないという、狡猾な計算が見え隠れしているように思ってしまう。

 

ただ、これまでの経過を見ると、都道府県知事に権限を奉ったのは結果的にはよかったのだ。

都道府県知事の皆さんは、それぞれの力量をフルに発揮して特色のある対応策を次々と打ち出している。

 

特に吉村大阪府知事は際立っているではないか。

大阪維新の会は好きではないが、彼の発想力、発信力、リーダーシップには心底、驚かされた。

 

話を安倍政権に戻そう。

緊急事態宣言の当初は、安倍政権は自粛、要請であることを前面に出して、休業補償を行うことに極めて消極的だった。

休業は命令ではなく要請ですとでもいうのだろうか。

 

国民にとっては国家からの命令や要請は、国家の強い意志として同じことなのだ。

逆らえば非国民にされてしまうのだ。

しかし休業要請をしておいて補償をきちんと説明しない国家など信頼できるはずがないではないか。

 

一番困っている状況で手を差し伸べてくれるのが国家でないと頼る気持ちも生きる力も沸いてくるはずがない。

そして安倍総理は「最悪の事態になった場合、責任を取ればいいと言うものではありません」と、いつもの責任をもってという大言壮語の姿勢から責任回避の姿勢をしゃあしゃあと発言するのだ。

もう口先だけの演説や発言はやめて欲しい。

 

コロナ感染の拡大の中で奮闘する医療従事者、介護従事者、疲弊する飲食業から観光、航空産業などあらゆる産業界のすべての事業者、そして多くの国民はこの一か月間の推移を固唾を飲んで見守って来た。

その上にさらにもう一か月近くを何の具体的な説明もなく、国民を安心させる言葉もなく、さらにお願いしますなどとよく言えるなあと今更ながらこの人の想像力のなさ、鈍感さにあきれてしまう。

 

今まさに必要なモノは、自粛の中であえぐ人たちへの生活できる、事業継続できる支援であり、真のリーダーの心のこもった、熱い言葉なのだ。

 

でも、もうあなたではだめなのですよ。

あなたに今できるのは、この難局を乗り切ることのできる一番の政治家にバトンを託すことなのです。

 

ランキングに参加しています。気に入っていただけましたら、

↓をクリックして応援してください。


全般ランキング