クラウドファンディング恐るべし 

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アメリハナミズキが満開


永瀬清子という詩人の生家改修の資金を得るためのクラウドファンディングが始まったことは、新聞で知った。

 

永瀬清子は、カミさんが敬愛する詩人だが、熱心なファンがいる一方、詩に関心のない方には全くと言っていいほど知られていないのではないかと思う。

 

NPO法人永瀬清子生家保存会のホームページより引用させていただくと、

「詩人永瀬清子は明治39年岡山県に生まれ、現代詩の母と評される。

父親の転勤と夫の転勤に伴い、金沢、名古屋、、、東京へと転居。

昭和20年戦火を逃れて岡山県赤磐市の生家に帰り、農地改革でわずかに残された田畑で

初めての農業をしながらニ男ニ女を育てた。 」

ということだ。

 

その詩作の舞台となった生家が荒れ果てているのは誠に残念だと生家を保存するためのクラウドファンディングとなったようだ。

行政の補助金も申請しているが、こちらは不調に終わったらしい。

私は詩の世界には全く疎いので、このプロジェクトの成功は難しいのではないかと当初思っていた。

 

ところが私の予想に反して、目標日が近づくほどに寄付のスピードが加速し、目標日に3週間を残して目標額を達成したのである。

支援者の名前や、達成状況はリアルタイムでアップされていたので、寄付にもはずみがついたのだろう。

ご本人か同姓同名の他人かはわからないが、高名な女優さんのお名前を発見してびっくりしたこともある。

 

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生家保存会は日頃から月命日における生家の清掃作業や、永瀬清子現代詩賞とその作品集の発行など地道に活動を続けてきた団体で、その活動が実を結んだと見ることが出来ようか。

 

ボランティア精神など皆無に等しい私の感覚からは考えられないことだが、そういう志を持つ人が一定程度存在することは日本も捨てたものではないと思った出来事だ。

生家保存については、これだけではもちろん足りないので息の長い活動が必要になるが、ひとまず、第一の目標を達成したことで、保存活動にもはずみがつくのではなかろうか。

 

クラウドファンディング恐るべしである。

 

さて、これをコロナ禍で苦しむ人々の支援に使えないだろうかと思っていたところ、すでにその動きが始まっていることをNHKのニュースで知った。

私が思いつくくらいのことはすでに多くの人が考えつき、更に実行しているのだ。

詳しく記録していたわけではないが、劇場が閉鎖して苦境に立つ人を応援するプロジェクトの1億7000万円集まったことを報じていた。

これは一個人に対する応援ではないにしても、驚くべきことだ。

 

永瀬さんのプロジェクトはREADY FORというサイトが扱っていたが、他にもクラウドファンディングに参加するためのサイトはたくさんあり、募集中のプロジェクトを知ったり、また、プロジェクトを立ち上げたりすることができる。

 

コロナのために営業できず困っているお気に入りの居酒屋を応援し、再開した際の飲食チケットをお礼にもらうなど支援の形は様々だ。

コロナ騒ぎが収束しても、行きつけのお店がなくなってしまっていたのではがっかりだ。

例の10万円について、お金持ちは辞退するとか様々な考えがあるが、いったん頂いて、クラウドファンディングでの支援に回すのもありかな、と思ったりする。

 

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