先日、20年来のかかりつけ医に定期検査のため受診した。
廊下で待っていたら診察室に入る主治医と顔を合わせ、「おはようございます」と挨拶した。主治医は何か不機嫌そうな対応だった。
診察室に入り血液検査のための採血や肝機能改善の治療薬である強力ミノファーゲンCの注射をしてもらっているとき、いつものように主治医に「岡山はコロナ患者が出てないけどなぜかなあ」と問いかけた。
すると主治医から「コロナ対策で一番重要なことは何だと思う」と逆に問われた。
「検査が進まないことですか」と答えると「一番重要なのは医療崩壊だよ」と強い口調だった。
それから「武漢も韓国もイタリアも医療崩壊が原因であれだけ拡大したんよ。」とWHOの的外れな見解(検査をすべし、マスクはいらないなど)を非難しながら付け加えた。
そして「(医療崩壊を防ぐには)マスクが重要なんよ」とマスクをせずに受診した私は叱られた。
町の医院でコロナが発症し、クラスター化したりすると命取りとなる。
そういう危機感が伝わってきた。
こんなご時世にマスクもつけずにのこのこやってきた患者に、怒り心頭だったに違いない。
これは昨年買ったマスク。
そして主治医は感染リスクを防ぐマスクの有用性やマスクの使い方、マスクを外した時、口側(内側)を机などの表面に対面させるように無造作に置いているが、り患していない場合は内側は汚染されていないのだから内側は物に触れないように置くのが安全なのだと力説した。
また、マスクをしていない人は喋ってはいけないのだと、何度も私に注意した。
もちろん私はコロナ症状など全くないのだが、そうは言っても可能性はゼロではないのだから、当然に受診する際はマスクをつけてきて欲しいということなのだろう。
そして、1.5メートル、3分間以上の応接で濃厚接触になり「今日は濃厚接触は避けられない。なのにあなたはマスクもせずに喋ろうとする。」と言外に指摘されていたのだ。
従って、コロナ症状はないかもしれないが、万が一にもその可能性がある状況でマスクもせずに受診してほしくないということなのだと理解した。
待合室に戻ってみると、7,8人の患者がいたけれど確かに全員マスクを着けていた。
私は1か月に一度の受診で、先月もマスクは着けずに受診したが、その時はまったくそのような説明はなく、この一か月で様変わりの危機対応に、マスクもつけず、呑気に「岡山は何でコロナが出ないんでしょうなあ」と緊張感のないことを尋ねた自分のうかつさを反省した。
しかし、これほどの危機感なら医院の玄関に、
「マスクを着用しない方は診察をお断りします」
という大きな張り紙を出してもいいのではないかと思ったし、マスクもすぐに手に入らないではないかとも思ったが、気の弱い私は「どうもすいません」とうなだれた。
帰宅して、インターネットで調べてみると、新型コロナウイルスの侵入を市販のマスクで防ぐことはできない。ほぼ完全に防ぐには化学防護服に顔全体を覆う防護マスクしかないと出ていた。
そしてテレビでは専門家がマスクの使い方について、「マスクは咳やくしゃみなどの症状がある人が他人にうつさないためにつけるものであり、他人からうつされることを予防するものではない」と言っていた。
もちろん私自身のノー天気を弁解するつもりはさらさらない。深く反省している。あまり効果はないとしても医療従事者の不安をしっかりと受け止めなければならないのは当然のことなのだ。
ただ、新型コロナウイルスに関するQ&A(厚労省令和2年3月18日時点版)では
問20 マスクをした方がよいのはどのような時ですか。という問いに
マスクは咳やくしゃみによる飛沫及びそれらに含まれるウイルス等病原体の飛散を防ぐ上で高い効果を持ちます。咳やくしゃみ等の症状のある人は積極的に着用しましょう。ご自身の予防用にマスクを着用することは、混み合った場所、特に屋内の乗り物など換気が不十分な場所では一つの感染予防策と考えられますが、屋外などでは相当混み合っていない限りマスクを着用することによる予防効果はあまり認められておりません。
と書いてあった。
ここで病院に受診する場合は必ずマスクを着用することと書かれていないのはなぜなのか、違和感が残った。
少しでも効果があるものなら、まずは病院に受診する際には着用してください。と一番初めに書くべきではないかと思うが不思議だ。
「いやいや、それは書く必要のない常識なのですよ」ということなのか。
今日のウオーキングの際、2人のご婦人連れが防護ヘルメットをかぶってマスクをして歩いていた。ちょっと違和感があった。
一方、町内のスーパーなどのお客のマスク着用率は5割に満たないように思った。
この防御態勢はどうなのだろう。
コロナ問題はまだまだ混乱が続く。
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