安倍政権が揺れている。
これほど慌てふためいている事態は、これまでの森友問題でも加計問題でもなかったことである。
「桜を見る会」という大変平和的、牧歌的行事がまさにアリの一穴から震災級の大事件へと進みつつあるのだ。
この件に関しては日頃饒舌な安倍総理も沈黙は金とばかりに多くを語らず、国会の会期末を首を長くして待っている。
この問題はすべてが単純なことばかりだから余計に始末に負えないのだと思う。
共産党が要求した「桜を見る会」の招待者名簿をこともあろうにその当日にシュレッダーで廃棄処理したと屁理屈を並べ立てて強弁した。
そして電子データも同時に廃棄し、データの復元はできないと繰り返す。
バックアップデータ廃棄についても、最大8週間で消去されると説明する。
ただ、最大8週間ということであれば、資料請求した時点では廃棄されていないではないかという点を突かれると、菅官房長官はバックアップデータは公文書ではないと個人的見解なのか、内閣府の定義なのか、根拠も示さずに定例記者会見で述べた。
日頃沈着冷静な菅官房長官の視線は宙をさまよいながら事務方のメモを求めてうろたえていたのが印象的だった。
どうして即座に具体的な資料を持って答えられないのだろうかと思ってしまう。
この問題、何を恐れてこれほどまでに隠し続けなくてはならないのかと素朴な疑問が起こる。
確かにジャパンライフ事件の主犯の元会長や暴力団等の関係者が総理、副総理、官房長官の推薦者枠の中にいたということであれば大問題ではある。
1000億円以上の詐欺被害者を出した首謀者を招いたこと、首謀者は招待されたことを大々的に宣伝広告に使って詐欺を拡大させたのである。
また暴力団等関係者は大手を振って歩けぬのが世の習いなのである。
そういう人たちがどうして、栄誉ある業績を残して称えられる「桜を見る会」に参加しているのか誰だって不思議に思う、素朴な疑問なのだ。
総理は常日頃言っているではないか。
総理大臣安倍晋三の責任でという言葉を!
今回の責任は口先のお詫びの言葉ではなく、まさしくこの事件を徹底解明することこそが安倍首相の責任の取り方ではないかと思う。
「総理大臣の責任として真実を究明し国民の皆様に明らかにします。」と言えばすぐに騒ぎは収まるのだ。
屁理屈を並べ、言い繕いばかりを繰り返してはならない。
憲政史上最長の政権の長として、国民に範を示す大政治家であってほしい。
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