中学生になる孫の吹奏楽部の、県大会のコンクールに行ってきた。
実は50年以上も前、私も高校生の時にブラスバンド部に所属していた。
当時、中学にはブラスバンド部はなかった。
高校に入って初めて楽器を手にしてうれしかったが、田舎の高校ブラスバンド部には指導者はおらず、学生指揮者が見よう見まねで指揮をしていた。
部員は1年から3年まで15人ほどだった。
今の中学生のコンクールを見ていると大半が50人~70人の大編成バンドで迫力も演奏技術も格段に向上していた。
それでも私たちのブラスバンド部も入学式や卒業式、運動会などの学校行事とともに、地域活動にもなくてはならない田舎の楽団だった。
地元の国会議員が大臣になったときの凱旋パレードでは、オープンカーの先頭に駆り出されて町内を一周した。
今なら大変な問題になるだろうけれど、誠に牧歌的な「寅さん」的昭和の映像だ。
さて、現代の中学コンクール。
県大会の入場料は1200円だ。
昨年の中国大会は午前の部と午後の部に分かれて、各々1500円だったように記憶している。
夏の高校野球(甲子園)選手権大会が特別自由席2,800円、アルプス席800円、外野自由席500円と比べて高すぎるような気がした。
特に、吹奏楽部のコンクールの場合、我が子、我が孫の顔を見ることが第一で、大体子や孫の出演が終わればそれで退散するのが大方の家族の風景なのだ。
中学の大会の入場料がこんなに高くていいのかな、誰も何も言わないのかなと思った。
そして出場校の順番だけを書いた簡単なプログラムが300円もする。
もちろん演奏校を指定したCDやDVDの販売などあの手、この手で商売上手だ。
学校行事の一環にしては少しやりすぎの感がするが私だけの感想だろうかと思った。
今の時代、小学生のブラスバンド部も盛んだ。
中学に進学して引き続きブラスバンド部に入ると、トランペットやフルート、クラリネット、サックスぐらいは、ほとんど自分の楽器を購入するという。
それも数十万円クラスのものだという。
また、うまくなるために個人レッスンに通う子もいる。
普通のサラリーマン世帯で簡単にできるクラブ活動ではないようだ。
吹奏楽の分野も野球などのスポーツと同じ状況になってきているようで、才能豊かな子には有名高校からスカウトの手が伸びており、入学金や授業料を免除されて入学できるという。
今岡山の私立高校は、吹奏楽部や野球部の活躍を経営戦略の中核に据えて生き残りをかけている。
中学生へのスカウトが進むはずだ。
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