sonoその五島の旅三日目。
午前7時前に起床。ウオーキングに出る。
五島市福江の商店街は、歩道にしっかりしたアーケードが巡らされている。中心部の500メートル四方の歩道上はアーケードで守られて、雨模様の今朝は大変都合がいい。
結構壮観で、日本の最西端の離島の街には立派過ぎるアーケードのように思った。
朝食場所を探して、東西南北のアーケード街を隅々まで歩いたら4000歩を超えていたが、朝食を提供しているお店は見当たらなかった。適当な朝食場所がないということで、昨日食べた港ターミナル2階の食堂にレンタカーで行く。ところが、この食堂は本日臨時休業だった。休みでは仕方がないので一階にあった立ち食い麵処「食い亭」で卵うどんときつね寿司2個食べる。勿論うどんは五島うどん。
小雨が降ったり止んだりしていた。
朝食後本日はまず、道の駅「遣唐使ふるさと館」に行く。
レストランを備えたなかなか立派な施設だったが、あまり観光客はいなかった。玄関の看板には今日は二組の団体が昼食に利用すると表示されていた。
万葉シアターで遣唐使のアニメを見る。
30分300円でいい休息になった。
暗くなるとまた眠くなった。
それから空海が中国に渡る際に残した「辞本涯」(じほんがい……日本の最果ての地を去るという意味)の記念碑が立つ福江島の最北端の東シナ海を望む柏崎の岬に行く。
見物が終わってレンタカーに乗ると元成蹊ボーイが今日は母の命日だったと叫んだ。
「馬鹿者、親不孝者、我々真言一族が教祖を祈念する辞本涯の碑の前に立った時に言わんかい。母を偲んで、皆で南無大師遍照金剛と称名できたものを」と注意を促した。
根がまじめな元成蹊ボーイは少ししょげていた。
それから今日のお昼は靭料理が名物の「ニューパンドラ」を探しながら行く。各自好きなものを食べる。私は焼きそばと生ビール。
このお店もこんなところで商売が成り立つのかと思ったけれど、メニュー豊富で親切なお店だった。
それからカトリック井持浦教会にも立ち寄ってさらっと拝観した。どの教会も上品でいい雰囲気が漂っていた。
そして、ガイドブックに西の高野山と知られるとあった大宝寺(空海が中国から帰国する際に漂着し真言宗を講釈したお寺だそうだ)に行く。
何といっても五島の旅は我々信仰心のかけらもない輩がキリスト教会と仏教寺院を訪ねる旅をするというのが面白い。
今夜は中華料理を食べたいという希望が一致して、市内に帰り着くと早速、店探しが始まった。
「……軒」というのはラーメン屋だろうとか店先まで車で偵察して、論外などと評価するおいしん坊たちである。
インターネットで「上海」という店を見つける。
何だか本格的ではないかと一致し、元成蹊ボーイが電話する。
電話に出た男性は中国人のようだと受話器を耳に当てながら言う。
予算を言ってくれれば適当に見繕って準備するというやり取りを聞きながら、ここにしようと皆意見一致した。とりあえず、お任せは一人1500円で契約成立した。
中華料理店「上海」はホテルから500メートルほどのところにあった。店主は丸顔の人の好さそうな中国人。と言っても帰化して、今は立派な日本人である。
(続く)
今日も読んでいただきありがとうございます。
クリック応援よろしくお願いします。