ハーモニカジイさん

先日、朝のウオーキングの帰りにハーモニカを吹きながら歩いているジイさんに出会った。
「うまいですなあ」と声をかけると「200曲は吹くよ。リクエストして」と要求された。
「えーと」と少し考えたが出てこなかった。
するとジイさんは自分で吹き始めた。


しばらく聴いていたが、何を吹いているのかさっぱりわからなかった。
ジイさんもうまく吹けていないことがわかっていたのだろう、「サブちゃん、サブちゃん」といいながら、「一節太郎みたいよねえ」と照れた。

 

私が「北国の春」とリクエストするとすぐに応じた。
今度はうまく吹いた。抑揚のつけ方が昔、親父が吹いていたハーモニカとよく似ていた。


81歳になるという。
おたまじゃくしは読めないけど、曲を聴いたらたいてい吹けると言った。
美空ひばりみたいですね。」と少しヨイショしたのが間違いだった。

 

 


それから、縁結びを老後の生きがいとしているといい、その努力と成功例の話を延々と聞かされた。
若い人たちの出会いの機会が少なくなっている時代に貴重な存在ですなあとまたもヨイショしてしまったが、流石に独身主義者の我が息子のことは黙っていた。

 

「若者のために頑張って下さい。」と最後までヨイショして別れた。

 

(菜園シリーズ 紫玉ねぎを収穫 生食が最高) 

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