行方不明の認知症高齢者

 

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菜園シリーズ 順調に生育中のジャガイモ。花も咲いています。

 

先日、町内の防災無線のスピーカーから高齢者の行方不明についての情報提供が流れた。

以前、NHKでも認知症高齢者の行方不明者を探す番組を見た記憶があった。

65歳以上の軽度を含む認知症患者は800万人を超えるという。
そのうち行方不明になる認知症高齢者は毎年200人を超えるのだそうだ。

テレビを見ながら小役人出身の私などは、まず第一に、実像を出してプライバシーの侵害と訴えられないかと懸念した。一方、今の日本は、そんな重箱の隅をつつくような指摘で縮こまってきたという思いもあった。個人情報保護と情報公開のせめぎあいの中で、社会は確実に無関心の方向に進んでいると思う。

昔、昔、NHKのラジオ放送で「尋ね人の時間」というのがあった。
戦地から引き上げてくる人たちの消息を、みんな必死の思いで聞いていたのだと思う。
私はコタツに寝転びながら夕食の時間まで、多分午後5時ごろの時間帯、ラジオ放送を聴きながら気持ちよく眠っていた。
しかし、あの情報は関係者にとって、藁をも掴む情報だったに違いない。

そうしてみたら、認知症の行方不明者を探すのに、テレビ放映ほど確かな尋ね人はないのではないかと思った。
やはり、個人情報が壁になるのだろうか。
尋ね人の時代とは違う世相を垣間見たような気がした。