シニアカーは事故の元

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菜園シリーズ 収穫間近の赤玉ねぎ


 


高齢者の免許返納に伴いシニアカーが増えているという。

 

先日、車を運転していたら公道をシニアカーが走っていた。
信号は赤だったが、そのシニアカーは無視して左折した。

シニアカーは原則、歩道走行であるが、歩道のない道路では道路の端を走行することが認められている。

原則、歩道のみ走行が許されているというけれど歩道を走られても歩行者はいい迷惑だし、走りやすい歩道など殆ど無いだろう。

また、自動車側から見ても迷惑なことに変わりはない。

道路交通法の教習もないまま自動車と同じ道路の、路側帯や道路の端を一緒に走行させるなどというのは、常識的に考えても何でこんな状態が許されているのかと考えざるを得ない。

今や高齢者の運転が社会問題化されている状況の中、このシニアカーの問題はほとんど軽視されているといっても過言ではないように思う。

 

そもそも、動力で動く、基本的に車と同じ構造のものが無免許でいいとしている事自体、理解に苦しむ。

シニアカーは歩行者と同じ扱いですという説明もにわかに首肯しがたい。

いったいこのようなシニアカーが最初に導入を認められた経緯はどういう理由があったのか教えて欲しい。

 

今では介護保険制度の福祉用具貸与項目の対象にもなっているという。

電動車いすとのバランス上、そうなっているらしい。

介護保険制度の適用基準が年々厳しくなる中で、シニアカーが外出困難な要介護認定者への一助になるなどと宣伝するのはいかがなものかと思ってしまう。

当局が言っていること、やっていることは建前だけのご都合主義のような気がしてならない。

何か政治献金などの業界の運動の成果やこれまでに増えた現状をいかんともしがたいという現状容認論の中で、漠然と許容され続けているのではないだろうか。

死亡事故も結構増えているというし、自賠責のような強制保険の制度もない。

 

企業は車を手放した高齢者や歩行の弱くなった人に向けて車の足代わりと称して数十万円もするシニアカーの宣伝をして売り続けている。

 

国や自治体は超高齢社会の交通弱者に対して、シニアカーの利用の推進などではなく、公共交通機関などの利用促進のための公的サービスの在り方を検討すべきではないかと強く思う。